スフィーダに移籍してきた理由を聞かれることがあります。一番は選手としての部分に起因しますが、ピッチ外での取り組みが進められそうな印象があったのも事実です。
前所属クラブでのオフ期間中、世田谷の友人宅に遊びに行っていた時の話です。買い出しにいったスーパーの一角にスフィーダ応援ブースを見つけ、女子サッカーではなかなか珍しいその熱感に驚きました。
そのスーパーこそサミットで、当時たまたま訪れた砧店では現在、#7中山選手と#22村上選手が勤務しています。
もちろんこの一件があって練習参加を決めたわけではありませんが、入団の決断に関してはかなりポジティブに影響を受けています。
そういったビジョンのもとでスフィーダに入団したのですが、別の記事でも触れたように、最初はなかなか思うように事を運ぶことができませんでした。
当時は運営というより、強化に主軸を置いていたため、同じ絵を描くのが難しかったのです。早々にクラブを動かすことは難しいと判断し、まずは協力者を探すことにしました。協力者を得て、選手主体のイベントを行い、それをきっかけに選手を雇用してくださっている企業さんに乗ってもらえればと考えました。
そこでまず出会ったのがクラブ副代表の張さんです。張さんは地域貢献活動推進のために呼ばれた方でしたので、ビジョンの共有に時間は必要ありませんでした。
コロナ禍の影響で、イベントが実現したのは翌年のことですが、張さんや地元の方々のご協力のもとで無事に初めてのイベント開催まで漕ぎ着けました。
イベント内容は、私がアメリカ留学当時に手伝っていたMake Your Own Ball Dayというイベントをそのまま採用しました。
それぞれで持ち寄った素材でボールを一から作りプレーすることで、ボールが簡単に手に入らない発展途上国の子供たちの気持ちを学びます。ボールを通じて、新たな世界を知ってもらうことで、多様社会への理解を促進することを目的としています。
イベント当日は自前でGoProを持参し、イベント進行をしながら撮影。事前に参加者のみなさんから撮影や、SNS等での素材使用の許可を得てもらっていたので、動画にまとめ、活動への想いとともに投稿しました。
その後、真っ先にお声がけくださったのがサミットの社長である服部さんです。
毎年夏休みにサミット主催で行われているイベントにスフィーダコースを用意していただき、昨年はサミット勤務の全7選手が参加してくれました。
第2回目となった今年のイベントでは、同じクラブスポンサーであるトモズのご協力もあり、サミット勤務選手に加え、トモズ勤務である4選手も参加。
活動の輪が少しづつ広がってきており、ゆくゆくは選手たちの通常業務に代わって、クラブ、スポンサー企業、そして地域を繋ぐ活動をガッツリやっていければ理想だなと思っています。