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【女子サッカー】男子に比べて「ゆっくり見られる」とプラスの見方をする人の言葉で固定観念改革!≪現役なでしこリーガー・樫本芹菜≫

Text:樫本芹菜(スフィーダ世田谷FC)

スポーツの魅力とは?

良くも悪くも一般社会ではただの綺麗事と囚われてしまうようなことでも、スポーツの世界では当たり前のように正当化され、ただの綺麗事が立派な大義名分となります。

そして、この世界で動く感情エネルギーはとてつもなく大きいものがあるため、尚更「社会のため」というような文脈がフィットするのです。

 

特に女子サッカーに関しては競技的側面からの発展より、社会をよりよくしていくような社会的側面からを目指すべきだと考えています。

きっとそのアプローチ自体は間違っていなくて、そこからのもっと細かいアイディアの一つ一つを、どれだけ人々の生活の中にすっと溶け込ませていけるか?

なんなら、「とっかかりの時点では全然気づかなかったけど、知らない間にサッカーが自分の人生の一部に入ってきていたよ」なんて言っちゃうような、そんな取り組みができれば素敵だなと、最近ではそのようなベクトルの持ち方をしています。

 

というのも、競技的特性を考えても、サッカーはフィジカルコンタクトが存在し、そのうえでルールやピッチ環境も男子と全く同じものが適用されるため、どうしてもフィジカル的な差が目につきやすくなります。

「女子サッカーはちょっと…」このようなコメントの裏を聞くと、大体このような背景が関係しています。

 

かれこれ選手として20年近くプレーし、この競技的特性は嫌というほど実感していたので、これらの事実は私にとって重くのし掛かり続けてきました。それがつい最近のことです。

現時点で女子サッカーを追いかけてくださっている方々にはどのような魅力が映っているのか、ふと興味が湧いたので実際に聞いてみました。

 

実際にヒアリングしてみて驚いたのは、あれだけマイナスだと思い続けてきた競技的特性を、むしろ「ゆっくり選手のプレーや選手的な部分に目を向けられる」というようなプラスに捉える見方される方がいたことです。

選手としての長い経験は強みでもあるけど、逆に固定概念に囚われる要因でもあるなと改めて痛感した出来事でした。

 

WEリーグに関わっている方の話を聞いていても、いまいちアイディアに欠ける印象を抱いているようですが、どっぷり浸かってしまっているからこそ見えなくなってしまっていることもあるように感じています。

とっかかりをできるだけ競技にこだわりすぎない形でデザインし、スポーツやサッカーに興味がない層も含む多くの方に対してまずは扉を開く。

そして、そんな固定概念に囚われない人たちの考えを取り入れながら、女子サッカーや選手たちの魅力を発信していく道を考えるというのもありなのかなと。

 

少しづつ考えもまとまりつつあり、やってみたい企画なども言語化されつつあるので、クラブ側とうまくコミュニケーションをとって形にできればなと思っています。

樫本芹菜noteはコチラ

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