いよいよ今週末、なでしこリーグが開幕します。
私たちスフィーダ世田谷FCは昨年度、クラブ史上初となるリーグ一部優勝を果たしているのですが、今日の記事ではうちのチームの強さの秘密についてご紹介していこうと思います。
よくチームメイトたちから「芹菜はスフィーダ以外でやっていけない」と言われますが、それは他でもない、私自身が一番理解しているつもりです。
自他ともに認める宇宙人で、枠にはめ込まれる日本的システムにうまく馴染めないし、馴染もうともしません。
ではなぜ、スフィーダではやれているのか?
それは、うちの選手たちが互いの個性を尊重しあえる人間の集団だからであり、それこそがスフィーダというチームの強さだと思っています。
先日、とあるチームメイトと話していたときのことです。
海外で尖っていた時のメンタルを失いたくない気持ちもあり、いまだに私の話し言葉の中には英語が混在しており、周りにとってはウザいでしかない行為だと思います。
それでも、そのチームメイトから出てきた言葉は「それが芹菜だから別に変えなくていいんじゃん?」でした。
彼女のキャラ的に深く考えて出てきたコメントでないことは明白なのですが、そういう言葉がさらっと出てくるのがすごいなと。
普段のチームメイトたちのやり取りも、仲がいいだけに他所では悪口でしかないようなことでもストレートに言い合っているのが日常です。
そして、ふとした瞬間に拾える言葉からは、彼女たちの澱みのない、真っ直ぐな感情が伝わってきます。
そんな彼女たちだからこそ、そして仕事との掛け持ちの上で戦うことを選んでいるからこそ、ピッチの上では自分らしさを思う存分に発揮し、これ以上ないほどの輝きを放ってほしいと思っています。
うちのクラブの強化基準は突出した個性にあります。
当然、集まる選手たちはピッチ内外ともになかなかの個性派、癖ものたちが揃います。
それ故に、試合に出られていない期間は、いま出ている選手の輝きとどうしても比較してしまい、自分が出せるはずの輝きを見失ってしまいがちです。
でも、そうなってしまったらチームを構成するパズルのピースにはなれません。
大切なのは、スフィーダのサッカーという大前提があり、その上でどう自分の個性を活かせるかということに全力で思考を振ることです。
もしチームの一人一人がそうやって行動できれば、スフィーダというチームは構成するピースを入れ替えるだけで、どんな相手を前にしても最適解を出していける集団になることでしょう。
そしてそれは、互いに互いの個性を尊重し合えるスフィーダだからこそ可能なことだと信じています。
現時点ではまだまだ理想としての話ですが、今シーズンをどう過ごすかで今後は大きく変わってくると思います。
ぜひ、今シーズンの私たちのスフィーダ(イタリア語で挑戦という意味を持つ)に注目していてください。
明日は久々のホーム戦・世田谷開催の詳細に迫ります。
写真:Kanase Fukumura