スプリントGI・高松宮記念を占う上で重要な一戦。「シルクロードステークス」が中京競馬場で開催される。
例年は京都競馬場で行われており、そのため勝った馬が高松宮記念GIで好走する例は意外と少ない。(シルクロードステークスの勝ち馬がその年の高松宮記念を勝ったのは、近10年では2018年のファインニードルの1回のみ)
しかし、今年は京都競馬場の改修に伴い中京競馬場で行われる。ということは本番の高松宮記念と同じコース、同じ距離で開催されるため、その重要性が格段にアップしている。
出走馬の顔ぶれを見ても、昨年の高松宮記念勝ち馬⑮モズスーパーフレア、その高松宮記念で1着入線したが4着に降格した⑱クリノガウディー、NHKマイルGI勝ち馬⑫ラウダシオン、2017年の高松宮記念勝ち馬④セイウンコウセイなど、GI馬を筆頭に18頭のフルゲートで本番さながらの戦いが予定されている。
今年の上位馬が3月28日の高松宮記念では、どのような走りを披露するのか、気になるところではあるが、ここでシルクロードステークスを勝ち、後の高松宮記念も勝ってGI馬となった馬を紹介しよう。
2008年の勝ち馬「ファイングレイン」
2005年に2歳の新馬戦を勝利し、続くレースも勝って2連勝で臨んだ初重賞・きさらぎ賞で8着と惨敗。
続くスプリングSも9着と負けたため、クラシック路線を諦める。
マイル路線に変更して挑戦した前哨戦・ニュージーランドT(GⅢ)で2着に入り、本番のNHKマイル(GI)で2着と結果を残す。
しかし、その後に骨折が判明し長期休養を余儀なくされる。
1年後の2007年都大路Sで復帰するも6着。そこからその年は1勝も出来ない。
結果が出なかったマイル~中距離の路線を諦め、短距離路線へシフトした。その初戦だった2008年・淀短距離Sで久々の勝利を挙げる。
そこから快進撃が始まり、続く重賞のシルクロードS(GⅢ)を勝って初重賞制覇を成し遂げ、次走に迎えたGI高松宮記念でもレースレコードで勝利しGI馬の仲間入りを果たす。
ただ、これが同馬にとって最後の勝利となってしまう。その後は8歳まで現役を続けたが3着以内に入ったのが1回のみと結果を残すことが出来ず引退。
現在はアイルランドで種牡馬として繋養されている。
ファイングレインのように一瞬でも輝く馬は誕生するか!?
発走は1月31日 中京競馬場11レース 15時35分予定。
公開日:2021.01.29