デイリー杯2歳ステークス勝ち馬で一番出世した牝馬とは!?
例年は、京都競馬場で行われている「デイリー杯2歳ステークス」。今年は、その京都競馬場が改修に入るため、1994年以来の阪神競馬場で行われる。
毎年10月~11月に行われるため、その後の朝日杯フューチュリティステークスや阪神ジュベナイルフィリーズの前哨戦としての意味合いが強い。
しかし、ここを勝った馬でその後に、その2歳GⅠを勝った馬は、過去10年で2018年のアドマイヤマーズと2010年のレーヴディソールの2頭のみ。
さらにクラシックを勝つ馬となると、2007年勝馬で、翌年の皐月賞を勝ったキャプテントゥーレまで遡らないといけない。
この歴史から、クラシック戦線ではイマイチ活躍が難しく、且つ早熟系やスプリント系の馬を狙ってみると面白いかと思われる。
今年の出走予定馬を見てみると、昨年の勝ち馬・レッドベルジュールの全弟・レッドベルオーブ。ヴィクトリアマイルでブエナビスタまであと一歩だったヒカルアマランサスの仔、ホウホウアマゾン。17歳も上の姉・スイープトウショウが活躍、年の離れた半弟ピンクカメハメハなど、なかなかバラエティに富んだラインナップとなっている。
今年はどの馬が勝つのか? そして「デイリー杯2歳ステークスを勝つとクラシックに勝てない!!」というジンクスを破る馬は現れるのか?
ではここで、このデイリー杯2歳ステークスを勝って、後に多くのGⅠを勝った馬を紹介しよう!!
1991年勝ち馬「ニシノフラワー」
脚の状態が良くなかったため、負担の少ないダート戦で新馬戦を向かえ、圧勝で新馬戦を勝ち上がる。
続く初重賞出走となった札幌3歳ステークス(現表記:2歳)で、2着に3馬身差を付けて勝ち、さらに続くデイリー杯3歳ステークス(現表記:2歳)で重賞2連勝を飾り、迎えた阪神3歳牝馬S(現在の阪神JF)でも勝ち、初GⅠ制覇を飾る。
翌年の1992年クラシック戦線では、1600mの桜花賞(GⅠ)を制覇するも、距離が長くなったオークス(2400m)、エリザベス女王杯(当時は秋華賞がない時代、牝馬クラシックの最後はエリザベス女王杯2400mで開催されていた)では、勝てなかった。
古馬初戦を距離適性から、スプリンターズS(GⅠ)に出走すると、名だたるスプリンターをねじ伏せて、GⅠ3勝目を挙げる。
翌年の1993年2月にマイラーズCを勝利。これが現役最後の勝利となり、その年のスプリンターズS3着をもって引退。
引退後は繁殖牝馬となるも、目立った活躍馬は出ず、今年2月に老衰のため死亡した。
今年の勝ち馬から、クラシックを勝つ馬が誕生するのか!? 発走は、11月14日 阪神競馬場 11レース 15時45分予定。
公開日:2020.11.12