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愛甲猛が分析する村上宗隆が両翼のポールを巻くような本塁打が全くない理由とは!?

Text:鈴木長月

意外と知られていないけど、実はみんな意識している!?プロ野球選手の利き目って?!

その成否にも実は多大な影響を及ぼす選手の〝利き目〟。OBが明かすプロ野球での実態とは!?

今の現役は大谷翔平と村上宗隆が双璧

視覚の能力と打撃は密接に連動するということ。そしてその〝入口〟にあって、重要な役割を果たしているのが利き目だということだ。愛甲氏も、利き目の話題に立ち戻ってこう続ける。「現役時代にグラウンドレベルで見たなかじゃ、やっぱりイチローは別格。彼は利き目が右だから、絶対に肩が開かない。あれだけ変わった打ち方なのに、彼が身体の正面にデッドボールを受けている姿って、まず記憶にないもんね。今の現役で言えば、大谷翔平と村上(宗隆)が双璧。彼らはおそらく、ともに利き目が投手側だから、肩を残したまま、身体の真ん中でボールを処理できる。村上なんて、両翼どちらでもポールを巻くような本塁打はまったくない。感覚としては、反対方向にも引っぱる意識で打っているんじゃないかな」

軽い気持ちで追求してみたら、思いのほか壮大だった今回の〝利き目〟問題。だが、深遠なるその瞳の奥からは、野球が秘めるさらなる可能性も見えてきた。「何たって、あのオチさん(落合博満)は右が利き目の右打者として、あれだけの成績を残したわけだし、科学的な解析が進めば、その上をいく打者もきっと出てくる。その意味でも〝利き目〟はすごくいいテーマ。今回はほんの〝さわり〟で、俺もまだまだ語り足りないしね(笑)」いやはや、これだから野球は面白い。

出典:『がっつり! プロ野球(28)』

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