12球団完全データファイル2021
両リーグ、前年最下位チームが優勝を果たしという前代未聞のシーズンとなった2021年。12球団の詳細なデータをもとに、今季の戦いぶり&来季に向けた課題、期待値を完全掲載!
【今季の課題】本当に優勝を狙える状態!本気の補強で先発陣強化
レアード、マーティンが残留し、打線も活況。久々のリーグ優勝も見えてきた。ただ、先発陣は再構築も要検討だ。美馬学、二木康太、岩下大輝はイニングイーター的な起用で打線が弱い球団ならば、二桁負けてもおかしくなかった。後半戦に先発適性を示した河村説人、本前郁也らのブレイクを促し、佐々木朗希も本格的にローテーションに加えたい。
右肩クリーニング手術から復帰した石川歩も後半戦は好調だった。また、ハーマンが退団だが、ロメロは残留。優勝を狙えそうなだけに本気の助っ人補強を済ませ、開幕を迎えたい。人事を尽くして天命を待てるか。
Bクラスからの幕開けだった井口政権だが、2年連続2位に入り、『もう下剋上とは言わせない』。勝率1位でシーズンを終えたのは、1974年が最後。来季こそ48年ぶりの快挙を果たしたい。
【チームMVP/レアード】祝・祝・祝の残留決定!なくてはならない主砲
井口監督が言うように「全員がチームMVP」と言いたいが、やはり4番・レアードのパンチ力が2位進出の決定打だった。昨季は腰痛に苦しみ、わずか39試合の出場に終わったが、今季は本来の実力を発揮し、136試合で打率.262、29本塁打、95打点をマーク。
得点圏打率.323はチームトップで本塁打王争いにも加わった。今年で34歳を迎えたが、打力に衰えはない。2年契約の2年目だったが、11月に早くも残留を決めており、ロッテファンにとっては嬉しい限りだ。
同様にマーティンも残留が濃厚。来季も引き続き、2人の助っ人砲がランナーを還しまくるに違いない!
【チーム逆MVP/藤原恭大】一時は大爆発も荒波で…今季は春から一軍だ!
高卒3年目の若手を逆MVPにするのは心苦しいが、期待を込めて選出。3年目の今季は開幕スタメンを掴んだが、3~4月は打率1割台に落ち込み、2軍降格。
7月に1軍に戻ると猛烈に打ちまくり、7~8月は24試合で打率.348、5本塁打、15打点、5盗塁と圧倒的な成績を残し、月間MVPを受賞した。大ブレイクかと思われたが、9~10月はなんと打率0割台の大スランプに陥り、シーズン終了…。
なんとも切ない最後になってしまった。もう1軍で結果を残せる段階。今季は通年でレギュラーに定着したい。 本気で逆MVPを選ぶなら、故障もあって23試合の出場、1本塁打の井上晴哉は今季こそ。
【パリーグ2位】千葉ロッテマリーンズ
【2021シーズン成績】
67勝57敗19分
勝率 .540
得 点 584 ①
失 点 570 ⑤
本塁打 126 ③
盗 塁 107 ①
打 率 .239 ④
防御率 3.67 ⑤
荻野貴司が最多安打と盗塁王、和田康士朗も同数で盗塁王、益田直也が最多セーブを獲得し、もう「スターはいない」状況ですらない。レアードも本塁打、打点ともにリーグ2位と絶好調。小島和哉はリーグ2位タイの3完投、単独2位の2完封とスタミナ◎。
出典:『がっつり! プロ野球(30)』
『がっつり!プロ野球(31)』1月31日発売!
公開日:2022.03.01