千賀、藤浪、吉田正も?この選手、メジャー行ったらどうなる?
今オフもまた、日本のプロ野球界からメジャーリーグへと旅立つ選手が生まれそうだ。千賀滉大(ソフトバンク)、藤浪晋太郎(阪神)に加え、吉田正尚(オリックス)の名前も上がっているが、果たして彼らはメジャーで生き残れるのか!?
吉田正尚は日本人野手が苦しんだメジャーの「壁」を超えられるか?
122億円でレッドソックスと合意した吉田正尚。昨季まで2年連続でパ・リーグ首位打者に輝き、今季もリーグ2位の・335。NPB通算打率は・327を誇る。メジャーで重視される選球眼も高く、出塁率も通算・421。一発を放てるパワーも兼備しており、日本球界最高クラスの打者なのは間違いない。
かねてよりメジャー志望の意思表示はしていたが、チームを日本一に導いた今オフ、正式にポスティングでのメジャー移籍希望を表明。オリックスは一定評価以上であれば送り出す構えで、入札→契約交渉の運びとなっていた。
ただ、千賀、藤浪が投手なのに対し、吉田が「野手」であることは忘れてはいけない。近年、日本人野手として海を渡り、メジャーで成功したケースは「二刀流」の大谷翔平くらい。大谷は規格外すぎるため、正直参考にはならない。
筒香嘉智も秋山翔吾も、メジャーでは「壁」にぶち当たった。大きな期待を受けて今季渡米した鈴木誠也も、メジャー1年目は111試合、打率・262、14本塁打、46打点と決して満足いく結果を残したとは言えない。
122億円でレッドソックスと合意した吉田正尚は、彼ら日本人野手が苦しんだ「壁」を超える必要がある。打撃面に関して言えば、「確実性」と「パワー」を兼ね備えた吉田がメジャーでも通用する可能性は決して低くはないだろう。問題は、守備・走塁面だ。吉田のポジションはおそらくメジャーでもレフト、もしくは指名打者に限定される。
となると当然ながら吉田に求められるのは「打つこと」一択になる。鈴木誠也は走・守でも戦力になれるタイプのプレイヤーだが、吉田はそうではない。加えて、日本でも「小柄」とされる173センチの身長がメジャーでどう判断されるか――。
多くの逆境が待ち構えていることが予想されるが、吉田自身はそんな逆境をこれまで幾度となく跳ね返してきた。高校でも、大学でも、そしてプロでも、打撃は評価されながら「背が低い」「守れない」という懸念を持たれ、そんな周囲の声を結果で黙らせてきた。
122億円でレッドソックスと合意した吉田正尚には、これまで同様、周囲の心配を払しょくするような活躍を期待したい。
出典:『がっつり! プロ野球(33)』
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公開日:2022.12.11