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「学問」として野球を見つめてきた桑田真澄が巨人入閣で求められるものとは!?

Text:落合初春

元メジャーリーガー監督に求められるものとは! ?

ロッテ・井口監督、ヤクルト・高津監督に続き、楽天・石井一久GMが監督に就任。メジャーの風が日本にも吹き込む!?

イチローを皮切りに次々と日本人メジャーリーガーが誕生した2000年代。そして時は過ぎ、2021年。メジャーを経験した名選手たちが指導者としてグラウンドに戻り、「新たな風」が吹き始めている。

桑田真澄が巨人に入閣

2021年1月12日、巨人は桑田真澄氏の投手チーフコーチ補佐就任を発表した。桑田氏も現役晩年の2007年にメジャーに挑戦。アメリカの風を味わった一人である。

現役引退後は早大大学院で学んだのち、東京大大学院の特任研究員になり、投球動作の解析などを行い、「学問」として野球を見つめてきた人物。野球界にはびこる理不尽や根性論にNOを突き付けてきた経緯もあり、広い知見で「合理的」な練習、トレーニング、そして思考を巨人にもたらしてくれそうだ。

メジャー流を取り入れ変わるNPB

原辰徳監督もフレキシブルな指導者であり、宮本和知1軍投手チーフコーチが発案した「3連投禁止」を取り入れている。メジャー経験選手に共通するのは自主性の強化だ。ヤクルト・高津臣吾監督も昨春のキャンプでは、午前の全体練習を繰り上げて、午後の個別練習に選手の裁量をもたせた。

われわれ素人の感覚だと最下位のヤクルトはもっと練習した方がいいように感じるが、やらされる猛練習ではなく、個人の向上心と探究心を重視し、理不尽なオーバーワークを避けるのもメジャー流といえるだろう。

これまでのプロ野球界では投げ込んでナンボ、走り込んでナンボの一部の成功体験を引き摺ってきた。実際にメジャーで「投げ込まない」「走り込まない」強化法を見てきた指導者が加わることは「革命」だ。

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