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職人肌の二人、三輪正義さん&今浪隆博さんが語る「守備・走塁のスランプ」

Text:遠藤玲奈

ガソリンスタンド勤務からプロ野球の世界へ

東京ヤクルトスワローズ在籍時の背番号が59と60。
ご出身が北九州と下関。何かとお隣同士のお二人は、案の定、息ぴったりの掛け合いを見せてくださいました。
6月に引き続き、ラブすぽトーク二度目のご登場となる今浪隆博さんと、9月に行われた引退セレモニーが大いに反響を呼んだ三輪正義さんです。


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普段見ることのできない三輪正義さん今浪隆博さんの笑顔の写真を見る

前回の今浪隆博さんは、プロ入りまでのストーリーがあまりにおもしろく、ちょうど日本ハムファイターズに入団したあたりのお話で時間いっぱいになってしまったのでした。
今回は三輪さんもご一緒ということでさらにホットなトークに。特におもしろかった部分を書き漏らさないように、4点にまとめてお伝えします。

三輪正義さんは高校卒業後、軟式野球の社会人チームに所属します。燃料を取り扱う会社で、野球の練習や試合以外の時間にはガソリンスタンドで勤務していました。
どんな感じだったか見せて、というDJケチャップさんのリクエストで、今浪隆博さんがドライバー、三輪正義さんがスタッフの、即興ガソリンスタンドコントが始まりました。
点検、オイル交換、洗車などを次々と勧めるものの、軽妙に断り続けるドライバーにたじたじの三輪正義さんでしたが、実際は優秀なスタッフさんであっただろうことが窺える身のこなしとセールストークでした。
売り上げはよかったです、とご自身もおっしゃっていました。

ガソリンスタンドの次は野球に関する実演です。一塁にいる時、二塁へのリードをどの程度取るかを見せていただきました。
僕は盗塁しないから帰塁だけ考えていればよかったんです、と笑う今浪隆博さん。独立リーグ時代にリーグの盗塁王に輝き、スワローズでも足を買われて代走としての出場も多かった三輪正義さんのリードは、確かに今浪隆博さんよりも広いです。
先の塁を目指すこと、牽制アウトにならないように元の塁に戻ること、その両方を考えながら盗塁を成功させるのはすごいこと、という今浪隆博さんのお話に、なるほど、と深く頷きました。


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走塁の名手の三輪正義さんも、とにかく牽制がすごかった、と興奮気味にお話なさっていたのが、楽天イーグルスに所属していたトラビス・ブラックリー投手です。
一軍での登板は3試合、2014年シーズンのみの在籍でしたが、お二人ともファームの試合でのあまりに見事な牽制に舌を巻いていました。フォアボールで出塁した選手が皆、牽制で戻ってくる。
ブラックリーが握っているのを確認したボールが、次の瞬間、一塁手のミットの中に。あの牽制だけで年俸分の価値があると今浪隆博さんは断言しました。
2018年に日本で行われた侍ジャパンシリーズで、オーストラリア代表の一員として登板していたのを覚えていますが、牽制の印象が残っていないのが悔やまれます。
実際に対戦した選手の言葉から学ぶことは本当に多いです。

守備や走塁にスランプはないという意見もあるが、そんなことはない、というのがお二人の共通見解だそうです。
守備の人、走塁の人、という風にご自身たちのことを表現していましたが、お二人は打撃以上に守備や走塁に特化した、その部分に期待して起用される選手でした。
当然うまくやり遂げてくれるだろうという期待です。何度も繰り返し、慣れている動作でも、常に完璧を要求されるのは当然プレッシャーです。
あんなに硬いものがすごい勢いで飛んでくる、僕らだって怖いんです、と今浪隆博さんが捕球について語るのを聞いて、恐れや重圧やスランプを克服するための日々の鍛練の量に、自然と思いが及びました。

野球の奥深さを熟知した職人肌のお二人。その技はスワローズに、野球界に、連綿と受け継がれることでしょう。


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『ラブすぽ』ライター:遠藤玲奈
池田高校のやまびこ打線全盛期に徳島に生まれる。慶應義塾大学法学部卒業、東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。選手としての経験はないが、独自の方法で野球の奥深さを追究する。特に気になるポジションは捕手。フルマラソンの自己ベストは3時間31分。

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