プロ野球妄想年俸 斎藤雅樹編
第3回 ~フリーエージェント編~
本サイトや雑誌「がっつり!プロ野球」(日本文芸社)でも好評を博した『球界のレジェンド、今なら年俸はいくら?』。かつて球界で大活躍した往年の名選手がもし、現在のプロ野球でプレーしていたら、その年俸はいかほどか……を勝手に想像するこの企画。
今回は1980年代後半~90年代に巨人のエースとして活躍した“平成”を代表する名投手・斎藤雅樹の第3回『フリーエージェント編』をお届け!
斎藤雅樹の妄想年俸総額は73億2770万円!
⚫︎斎藤雅樹/読売ジャイアンツ
プロ8年目を2年連続20勝という最高の形で終えた斎藤雅樹。現在であれば「MLB移籍」「FA権取得」のウワサが飛び交うのは間違いないだろう。斎藤雅樹の一軍登録日数の詳細が未確認のため、「現在であればどの時期にFA権を獲得するか」は定かではないが、プロ8年間のうち少なくとも6年間は一軍でほぼフル稼働していることを考えれば、あと1~2年で少なくとも国内FA権は取得できるはずだ。
ちなみに今オフ、ポスティングでMLBのドジャースへ移籍する山本由伸は24年シーズンでプロ8年目。たとえば、1990年の斎藤雅樹雅樹が、現在のプロ野球界でプレーし、山本同様にポスティング申請をしたら……間違いなく山本同様、総額3億ドル(400億円以上)前後の巨額契約をつかめたはずだ。
とはいえ、この「妄想年俸企画」については「MLB移籍はしない」ことを前提に話を進めさせていただきたい。
1991年、斎藤雅樹は不振に陥り、勝利数が前年から半減近い11にとどまる。こうなると、ローテは守ったとはいえ、年俸の大幅アップはやや厳しい。妄想年俸は4億円から4億5000万円の微増とさせていただこう。
しかし1992年は前年の不調から一気に復活。最多勝こそ逃したがシーズン17勝をマークし、12完投と4年連続2ケタ完投も記録。「巨人のエース、ここにあり」というべき見事な数字を残して見せた。この時点で斎藤雅樹はまだ27歳。現代であればFAでの流出を防ぐため、巨人は超大型契約で斎藤雅樹を引き留めるはずだ。
ちなみに、史実での斎藤雅樹は1995年にフリーエージェントを宣言し、そのまま巨人に残留している。おそらくほとんどのファンが記憶にないだろうが、そもそも「残留ありき」の宣言だったため、当時のマスコミもこれを大きく報じることはほとんどなかった。
とはいえ、現代であればMLBからも引っ張りだこ間違いなしの成績を残した斎藤雅樹を引き留めるためには、巨人も相当の金額を積まなければいけないはず。
そこではじき出した数字が『7年総額56億円』。年俸8億円ベースの長期契約だ。この8億円という数字は2021年の菅野智之と並ぶ巨人史上最高年俸。田中将大のNPB史上最高額・10億円にこそ及ばないが、現代プロ野球界では最高クラスの契約と言っていい。
年齢的にもまだ若く、希少な先発完投型のエースともなれば、このくらいの条件は正直言って「最低ライン」だろう。
史実での斎藤雅樹の最高年俸は1997年の3億3000万円と言われているが、現代であれば軽く倍以上はもらわないと帳尻が合わない。
超大型契約で巨人残留を決めた(と妄想する)斎藤雅樹だが、1993年以降もエースとしてチームを牽引。1995~1996年には2年連続最多勝をマークし、1994年からは3年連続開幕戦完封勝利という偉業も成し遂げた。
1990年代が終わりに差し掛かるころから、徐々に往年の投球が見られなくなり、2001年限りで現役を引退したが、巨人一筋19年間で通算180勝。平成を代表するエースが「もし、令和にプレーしていたら」、その妄想年俸総額はズバリ73億2770万円!
やはり、『平成の大エース』はすごかった。
斎藤雅樹 年度別成績&妄想年俸
※太字はリーグ最高