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現プロ野球には存在しない本塁打王を獲れる捕手田淵幸一の年俸は今ならいくら!?

球界のレジェンド今なら年俸はいくら?

今や1億円プレーヤーなど当たり前になった日本球界。もしも、昭和を代表するレジェンド選手たちが現在の日本球界でプレーしたら、いくら稼ぐのか!?妄想企画、スタート!

現代プロ野球でも貴重な“本塁打を打てる捕手”

美しい放物線を夜空に描くホームラン・アーチスト:田淵幸一
【妄想生涯年俸】
73億
(年平均4億5625万円)

近年のプロ野球界で「絶滅」の危機に瀕しているもの。それが「打てる捕手」の存在だ。昨季は広島の會澤翼などが打撃成績でキャリアハイ を記録したが、やはり阿部慎之助、城島健司、古田敦也といった歴代の「打てる捕手」と比較すると見劣り してしまう。そんな、いまでは滅多にお目にかかれない「打てる捕手」の代表格が田淵幸一だ。1970〜1980年代にかけて阪神、西武で16年間プレーし、通算474本塁打を記録。あの王貞治の連続本塁打王をストップした男としても知られ、美しい放物線を描く弾道から「ホームラン・アーチスト」と呼ばれた。現代なら、恐らく12球団どこに行っても不動のレギュラーになるであろう田淵幸一。彼がもし現代でプレーしていたら、その年俸はいかほどか?

プロ入り前、法政大に所属していた田淵幸一は、今でいう「ドラフトの超目玉選手」だった。六大学リーグ新記録の通算22本塁打を放った大学野球界のスター捕手は、巨人からの指名が確実視されるなど注目の的だった。しかし、ふたを開けてみれば指名順が先の阪神が田淵幸一を強奪。この一件は球界にひと悶着を生んだのだが、当企画とは関係ないので割愛させていただく。プロ1年目、当然ながら田淵幸一の評価は最高クラス。現在でいうところの年俸1500万円、契約金1億円プラス出来高5000万円の評価は間違いない。そして田淵幸一は、この評価に結果で応える。1年目からレギュラー捕手としてシーズン22本塁打を記録。


新人王も受賞した。当然、年俸は大幅アップが既定路線だが、打率が.226と低いため、ここでは控えめに5500万円と算出してみる。2年目以降は怪我もあったが本塁打はきっちりと量産。現代のプロ野球でコンスタントに20本塁打以上を打てる捕手などは存在しておらず、当然のごとく年俸も毎年跳ね上がっていくはずだ。出場数の少なさと打率の低さだけが災いして、1億円到達はプロ4年目と見たが、それでも捕手としてはかなり早い出世といえる。そして年、田淵幸一は打者とし て「覚醒」する。自身初の30本塁打を記録すると、この年から5年連続30本塁打以上をマーク。1975年に43本塁打で本塁打王に輝き、王貞治の14年連続本塁打王を阻止した。

そして翌年、プロ8年目を終え、現在なら国内FA権を取得することになる。捕手というポジションを考えると、海外移籍は考えにくいため、このタイミングでFA宣言するのが妥当なはずだ。もし今オフ、FA戦線に田淵幸一のような選手がいたら、間違いなく大きな目玉になるだろう。それこそ、巨人あたりが放っておかないはずだ。FAするとすれば年俸7億円の複数年契約は固い。「打てる捕手」の存在は、今の野球界では貴重なのだ。田淵幸一は現役晩年、捕手から一塁に転向したこともあり、ある程度の数字をキープし続けた。最近よく見るベ テラン選手の大減俸とも無縁のはず。本誌が算出した生涯年俸額はずばり
70億円!規格外と思われるかもしれないが、「本塁打王を獲れる捕手」の存在価値は、それほどまでに高い。

 

『がっつり!プロ野球26号』1月30日発売!!


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