大谷翔平と『MLB史上最強の1、2番コンビ』になると予想されるムーキー・ベッツ
10年総額7億ドル(約1000億円)というプロスポーツ史上最高額でロサンゼルス・ドジャースと契約した大谷翔平選手。入団会見でもたびたび「勝つこと」に言及したことからわかるように、契約締結の決め手のひとつに「世界一を狙えるチーム」があったことは間違いありません。とはいえ、大谷選手ひとりが加入しただけで世界一になれるかというと、メジャーリーグはそんなに甘くないのも事実です。
悲願の世界一達成のためには、強力なチームメイトの存在が不可欠。そしてドジャースには、そんな頼りになるチームメイトが沢山いるのです。
まず紹介したいのが、ムーキー・ベッツ選手。身長175センチ、体重82キロの外野手兼二塁手で、メジャーリーガーの中ではかなり小柄な部類に入ります。しかし、2023年はシーズン39本塁打、昨季も35本塁打を放つなど、その体格からはにわかに信じられないほどのパワーを誇ります。
もちろん、パワーだけではありません。2015年から9年連続シーズン2ケタ盗塁をマークするスピード、ゴールドグラブ賞6度の守備力、MLB通算打率.294を誇るコンタクト力……パワーと技術、スピードを兼ね備えた現役屈指の5ツールプレイヤー……それが、ベッツです。
高校時代の2011年ドラフトでボストン・レッドソックスから5巡目(全体172位)指名を受けたベッツは、2014年にメジャーデビュー。翌2015年からレギュラーに定着すると、2016年には打率.318、31本塁打、113打点、26盗塁を記録してスター選手の仲間入り。同年から今季まで、オールスターに7回選出され、2018年には打率.346で首位打者に輝き、ア・リーグMVPも獲得しています。
2020年開幕前にトレードでドジャースへ電撃移籍しますが、シーズン中に12年総額3億6500万ドル(約520億円)で契約を延長。年平均年俸は3024万ドル(約43億円)になります。
今季は前述の39本塁打(キャリアハイ)だけでなく、選手の貢献度を示す『WAR(fWAR)』という数値では大谷選手の10.05に次ぐメジャー全体2位(ナ・リーグ1位)の8.41をマーク。来季は2023年両リーグのWARトップ選手が同じチームで共演することになります。
また、昨季まで違うリーグでプレーしていたとはいえ、大谷選手とベッツ選手にはいくつかの接点もあります。
3月に行われたWBCでは大谷選手が日本代表、ベッツ選手がアメリカ代表として出場。決勝戦では日本1点リードの9回表、無死1一塁の場面で打席に立ち、マウンドの大谷選手を相手にセカンドへのダブルプレーに倒れています。
7月に行われたエンゼルス対ドジャースの試合では、二塁へ進んだ大谷選手に対し、セカンドを守っていたベッツ選手が歩み寄るとベース上でがっちりと握手。ロサンゼルスが誇る二大スターの競演はMLBの公式Twitter(当時)でも紹介されるなど、SNSを中心に大きな話題に。今思えば、後にチームメイトになるスター同士の競演だった……というわけです。
ちなみに、今季のベッツ選手の打順は主に1番。大谷選手は来季、2番か3番での起用が有力視されています。もし2番での起用となれば、ベッツ選手との『MLB史上最強の1、2番コンビ』になるのは間違いないでしょう。
エンゼルスではトラウト選手とのコンビが『トラウタニ』と呼ばれ話題になりましたが、ベッツ選手とのコンビの愛称が何になるのか――。みなさんも予想してみてはいかがでしょう。
公開日:2024.02.19