球団最年長セーブを挙げた能見篤史
オリックス・バファローズが5月2日の対福岡ソフトバンクホークス戦で5対4と勝利。6回まで5点差を付けながら最終的には1点差の薄氷。この試合でセーブを挙げたのが能見篤史だ。41歳11か月でのセーブは球団最年長となる。
能見篤史は今季からコーチ兼任でオリックスに加入。16年間在籍した阪神では104勝93敗53ホールドと先発としても中継ぎとしても実績を残した。だが、9回の登板経験は少なくセーブは阪神時代は2にとどまる。
だが、オリックスは抑えを務めていたタイラー・ヒギンスが4月27日、腰痛のため出場選手登録を外れた。日米通算165セーブ、190ホールドの平野佳寿も4月16日、頸部痛で出場選手登録を抹消されている。そこで能見篤史の修羅場をくぐってきた経験が頼られたという訳だ。
この日はいきなり安打を食らい1死二塁のピンチを招いたが、その後は2者連続内野ゴロに仕留めた。上位を行くホークスに勝ち越しを決めたのは大きい。代役守護神の登板は今後もあり得るだろう。
比嘉幹貴は今季自責点ゼロ
この試合で7回に登板したのが比嘉幹貴だ。平野佳寿の代わりに一軍昇格後、6試合に登板。自責点はゼロと安定している。ホークス戦でも7回表、無死1・3塁の難しい場面での登板となったが、真砂勇介に犠飛を許しただけで、後続はしっかり打ち取った。
比嘉幹貴は今季12年目の38歳。昨季は左太もも痛で20試合登板にとどまったが、防御率0.71で9ホールドと一定の貢献を果たした。14年のチーム2位躍進のシーズンでは、34試合連続無失点、防御率0.79という図抜けた成績も残したことがある実績ある右腕だ。
オリックスは若手投手陣に勢いがあり、「今季は違う」と多くのファンが期待している。その若手をサポートし、チームの上位進出を確実なものにしていくのがベテランと役目だろう。能見篤史、比嘉幹貴の今季の奮投に期待したい。
公開日:2021.05.03