満を持してのポスティング申請!鈴木誠也がMLBで活躍できる3つの理由
“日本の4番”が海を渡る。今オフ、広島東洋カープの鈴木誠也がポスティングシステムを使ってMLB移籍を目指すことが明らかになった。“日本人野手の低評価”が叫ばれる現代のMLBだが、鈴木誠也なら必ず活躍できる!その理由を大公開!
【鈴木誠也が活躍できる理由①】松井秀喜並みのOPS
●通算OPS.985!出塁力&長打力を兼備
今季、シーズン46本塁打という日本人メジャーリーガー最多本塁打を記録してア・リーグMVPに輝いた大谷翔平(エンゼルス)は“別格”として、2年前に海を渡った秋山翔吾(レッズ)、筒香嘉智(パイレーツ)は思うような結果を残せていない。
日本人野手の評価が「下がっている」と言われるメジャーリーグにおいて、ポスティングシステムでの移籍を目指す鈴木誠也の評価はかなり高い。その理由のひとつが、「OPS」にある。セイバーメトリクスの指標のひとつで、出塁率+長打率で求められるOPSは、得点との相関関係が高いことで知られ、メジャーでは打者の能力を図る上でかなり重要視される。
上の表は過去~現在にわたってメジャーリーグでプレーした主な日本人野手の渡米前3年間と、渡米1年目のOPSを記したものだが、ことOPSに限って言えば鈴木誠也の数値は松井秀喜に肉薄するレベルにある。
松井はメジャー1年目こそ“動くボール”に悩まされ、シーズン16本塁打に終わったが、2年目には31本塁打を放ち、OPSも.912を記録。以降もコンスタントにOPS8台後半をマークして、ヤンキースの4番にも座った。OPSを高水準で保つためには、いわゆる「長打力」と「出塁能力」を高いレベルで併せ持つ選手でなければいけない。イチローがキャリアを通じて一度もOPS1超えを記録していないのは、彼が典型的な「出塁型」の打者だったからだ。その点、鈴木誠也はNPBで6年連続3割、25本塁打を記録しており、通算OPSも.985。2016年にレギュラーを獲得して以降は、OPS1以上を実に度も記録している。
打率3割もさることながら、NPB通算で.414を誇る出塁率の高さからは「選球眼」の良さも見て取れる。パワーと確実性に選球眼も兼ね備え、松井並のOPSを日本でマークした鈴木誠也に、メジャーが高評価を下すのは、決して不思議なことではない。アメリカではすでに大谷の同僚であるスター選手の名前を借りて「リトル・トラウト」とも呼ばれているようだが、ぜひメジャー1年目から「本家・トラウト」を凌ぐ活躍を期待したい。
出典:『がっつり! プロ野球(30)』
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公開日:2022.01.15