3日間ともアンダーパーでラウンド
2024年日本女子ツアー第3戦のVポイント×ENEOSゴルフトーナメント(3月15日~17日、鹿児島県・鹿児島高牧カントリークラブ)で、鈴木愛が2週連続Vでツアー通算20勝を達成。一方、18歳のルーキーがプロデビュー戦で好成績を残した。
昨年11月のプロテストに合格したルーキーは21人いるが、この大会でツアー初戦を迎えたのは稲垣那奈子(いながき・ななこ)と菅楓華(すが・ふうか)。稲垣は77・71の通算4オーバーで惜しくも予選落ちとなったが、71・70の通算3アンダーで回った菅は見事に決勝ラウンドに駒を進める。
荒天のため9ホールに短縮された最終日も2バーディ・ノーボギーと2打伸ばし、堂々の7位タイでフィニッシュし、ベストルーキー賞を獲得した。
プロテスト一発合格→QT5位と順風満帆のはずが…
菅は05年5月17日、宮崎県宮崎市生まれ。6歳でゴルフを始め、18年に九州中学校ゴルフ選手権春季大会で優勝し、21年には全国高等学校ゴルフ選手権九州大会を制覇。22年の日本ジュニアゴルフ選手権 女子15歳~17歳の部ではプレーオフの末に2位に敗れた。
23年4月のステップ・アップ・ツアー、フンドーキンレディースではプロを相手に3位入賞。5月の九州女子選手権を制し、9月の「かごしま国体」では宮崎県代表として出場、団体優勝に貢献した。
同年10〜11月のプロテストにも挑み、5位タイで一発合格。そして11〜12月に行われたクォリファイングトーナメント(QT)ファイナルステージでも5位に入り、24年ツアー前半戦の出場権を獲得した…はずだったのだが、まさかのスコア過少申告により失格となってしまう。
これにより、菅のQTランキングは5位から、同ステージに出場した104人の中で最下位の104位に降格。手にしたはずの出場権も幻と消えた。
主催者推薦で得たツアー出場のチャンスを活かした
「いつも応援してくれる皆様、ゴルフ関係者の皆様、一緒にプレーした先輩方ご迷惑をかけてしまい申し訳ありません。
私のスコア確認不足で、合計スコアは合っていたのですが、中身のホールバイホールの間違いでこのような結果になったこと本当に情けないです。
私自身とても辛い瞬間でした。
プロテストも合格しFinalQTに進み、5位で前半戦出場も見えていましたが、このような結果になってしまってとても悔しいです。
ですが、これも経験として二度と同じミスをしないように気をつけます。
ここで立ち止まることなく前に進んでいきます!
今後、みなさんに良い結果を報告できるよう、頑張っていきますので信じて待ってくれると嬉しいです。」
インスタグラムで経緯を報告するとともに、前向きな姿勢を見せた菅。
24年の主戦場はステップ・アップ・ツアーとなる予定だが、Vポイント×ENEOSゴルフトーナメントには主催者推薦で出場が決まった。
そして、「かごしま国体」の舞台だった鹿児島高牧CCでのツアーデビュー戦を7位タイという好成績で終える。インスタグラムに記した”みなさんに良い結果を報告”を、有言実行してみせたのだ。
「トップ10を目標にしてきたので、本当にうれしい。自信になりました」とプロ初戦を振り返った菅。3月22日~24日に地元・宮崎県のUMKカントリークラブで開催される「アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 2024」にも主催者推薦で出場する。ここでも好結果を残し、一度は手放したツアー出場権を自力で取り返してほしい。
公開日:2024.03.19