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巨人・松井秀喜を抑えてホームラン王に輝いた!ドゥエイン・ホージー

Text:橋本雅生

助っ人外国人列伝/愛すべきキャラ編

日本人以上にファンに愛された男たち!

多くのファンに愛され、今もなお鮮烈な印象を残すキャラの濃い外国人選手たち。そんな「記憶に残る助っ人」たちを紹介します!!

ヘルメットに大量のプリクラ!愛称「太郎」は女子高生の人気者!

ドゥエイン・ホージー
NPB通算2年:(1997〜1998)
244試合 打率.267 51本塁打 142打点

来日当初は、「非力、弱肩、粗い打撃、稚拙な走塁……」と、さんざんに酷評されたホージー。チームメイトたちもほとんど期待していなかったという。しかし、当時の野村克也監督の「ID野球」を積極的に学ぶ姿勢を持っていたことが幸い。また、他球団からのマークも手薄だったために、いざ開幕してみるとホームランを量産し、周囲を驚かせた。自らのヘルメットに、ファンからもらった当時流行していたプリクラをペタペタ貼りつけることも話題となった。また、自らのことをなぜか「太郎」と呼び、チームのムードメーカーにもなっていた。来日1年目の1997年、ホージーは戦前の下馬評を覆し、巨人の松井秀喜を抑えて、見事にホームラン王に輝いている。東尾修監督率いる西武と戦ったこの年の日本シリーズではホージーによる珍プレーが起きた。シリーズ第2戦、一死満塁のチャンスで打席に入ったホージーは杉山賢人の投じた絶好球を打とうとして見逃す。いや、白球はまるでスクイズのように投手前に転がっている。

スロー再生してみると、何と杉山の投じた1球はホージーのグリップエンドに当たっていたのだ。この一打もあって、この年のヤクルトは日本一になり、ホージーも功労者としてバラ色のオフを過ごすことに。オフの人気番組 プロ野球珍プレー好プレー大賞」ではホージーの特集が組まれ、その明るいキャラクターに注目が集まった。また、マイケル・ジャクソンのコスプレをして「スリラー」を踊るシーンは何度も放送されることとなった。しかし、活躍もこの年のみ。翌1998年は他球団からの徹底マークもあり、前年の活躍がまるで嘘のようにバットも湿り、13本塁打、打率.233でこの年限りで解雇された。引退後はアメリカ球界に復帰するものの、思うような成績は残せなかった。一瞬の閃光と明るいパフォーマンス。今でもホージーを愛するファンは多い。

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