助っ人外国人列伝/アメリカ1980年代編
今回の助っ人外国人列伝は、アメリカ編(80年代)。この時代にアメリカからやって来た助っ人外国人は、チームの中心となった実力者が多く、個性溢れる助っ人が大豊作!
タイトルを総なめにしたレジェンドは技術だけでなく分析&洞察力も超一流
ランディ・バース
NPB通算6年:(1983~1988)
614試合 打率.337 202本塁打 486打点
●いまだに語り継がれる最強の超優良助っ人!
今季は前人未踏の記録を更新した村上宗隆フィーバーに沸いたが、36年前にセ・リーグの助っ人外国人で唯一三冠王に輝いたのがランディ・バースである。
現在でも史上最強助っ人の呼び声が高いバースだが、メジャー通算9本塁打で走れないことから首脳陣やファンからの期待値はさほど高くなかった。実際に1年目の83年前半は調子が上がらず解雇の危機を迎えたが、終盤から球団新記録の25試合連続安打をマークし、35発の長打力を披露した。
そして翌年からは日本野球の理解に努めて配球を読むスタイルを身に付けると打率が大幅に上がり、手がつけられない強打者に覚醒。85年に打率・350、134打点、54本塁打の驚異的な成績で三冠王。翌86年も2年連続の快挙を達成している。
超強力助っ人の誕生に、虎ファンからは「神様・仏様・バース様」と崇められ、球団初となる日本一の原動力となった。しかし、88年のシーズン序盤に契約上の問題がこじれて解雇になってしまう。バースはそのまま現役を引退し、虎ファンは嘆き悲しんだ。
アメリカ帰国後は農場経営の傍ら政治活動を開始し、故郷・ロントー市の市議会議員、オクラホマ州議会議員を務めた。レジェンドが集うドリームマッチに何度も出場し、日本のファンを喜ばせている。
出典:『がっつり! プロ野球(32)』
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公開日:2023.01.18