渾身の直球で有終の美を飾る!!
10月25日に神宮球場で行われた中日ドラゴンズとの一戦で、東京ヤクルトスワローズの五十嵐亮太は8回に登板した。自慢の直球で相手打者のシエラをサードゴロに打ち取り、23年間のプロ野球人生にピリオドを打った。
五十嵐亮太は1997年ドラフト2位でヤクルトに入団し、同僚の石井弘寿(現ヤクルト投手コーチ)とロケットボーイズの愛称で親しまれ、158キロを計測する剛速球(当時NPBの最速タイ記録)を武器に2004年には最優秀救援投手に輝くなど、セットアッパーの地位を確立。2010年にはメジャーリーグに挑戦した。そこでナックルカーブを習得するなど、かつての直球だけで抑えていくスタイルからフォルムチェンジし、日本球界復帰後も中継ぎとしてフル回転した。古巣ヤクルトに復帰した2019年には日米通算900登板を果たした。
このような記録だけでなく、ファンの記憶にも残る選手だった。かつては読売ジャイアンツの松井秀喜や清原和博などの強打者に対して、自慢の剛速球だけで真っ向勝負を挑み球場を沸かせた。また、2019年4月20日の中日ドラゴンズ戦では、味方が招いたツーアウト満塁のピンチを抑え、雄叫びをあげるなど、ガッツあふれる姿を私たちに何度も見せてくれた。
25日の引退セレモニーで、五十嵐亮太は「1度も満足することなく、向上心を持ち続けてやってきた。」と話した。そのような彼の姿勢は、これからのヤクルトスワローズを背負う若手選手に受け継がれていくだろう。今後は指導者として、自分自身のような剛腕投手を育ててもらいたいと思う。
公開日:2020.10.28