球数はどの試合も100球前後
7月18日、マツダスタジアムで行われた広島東洋カープとの一戦に先発した‟ライアン”小川泰弘は、6回2失点の好投で今季無傷の4勝目をマーク。2回には自らタイムリーヒットを打つなど投打でチームの勝利に貢献した。
当初3月20日だったプロ野球開幕が6月19日に延期となる中、昨年に続き、自身5度目の開幕投手に意欲を見せていたが、その大役は石川投手に譲る形となった。
昨年はヤクルト投手陣で唯一先発ローテーションを守り続け、規定投球回数を3年ぶりにクリア。だが被弾数の多さやその影響による防御率悪化は、今季以降の課題となった。そんな中、小川泰弘はここ数年の低迷を脱するべく、開幕前から準備を進めてきたに違いない。
自身の今シーズン初登板となる開幕2戦目6月20日の対中日戦は、6回を投げ被安打6、2失点、6奪三振の好投で勝利。チームも今シーズンの初勝利となり幸先の良いスタートとなった。そこから勝敗がつかない試合を挟み7月18日まで無傷の4連勝。セ・リーグのハーラー単独トップとなり好調ヤクルトスワローズを投手部門から牽引している。過密スケジュールで連戦の中、登板した試合すべて投球数が100前後。勝敗がつかなかった試合を除き先発投手の責任回数である6回を投げ切っている点も、その安定感は首脳陣からの信頼も厚いであろう。
今年5月の誕生日で30歳になり、以前の力投スタイルから少しだけイメチェンしているライアン小川。勝ち星キャリアハイはルーキーイヤー2013年の16勝だが、その後、二桁勝利は2015年の11勝以来遠ざかっている。しかし、今年はこの調子を持続させて、チームの勝利と自身のキャリアハイ更新を目指してもらいたいものだ。
公開日:2020.07.20