SPORTS COLUMN
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ヤクルト2年目の飛躍を目指す”平成最後の支配下指名選手”とは?

Text:尾関雄一朗

今年もまた新しいシーズンが始まる。中でも注目されるのが昨秋のドラフトを経て入団する1年目の選手たち。
いま改めて19年ドラフトのドキュメントをここにお届けする。

下位指名、育成指名の選手の中から、大きく飛躍する選手が出てくるのも、プロ野球の楽しみの一つだ。
18年のドラフト、平成最後の支配下指名選手(ヤクルト8位)となった吉田大成は初年度は13試合に出場。2年目の今季も1軍キャンプスタートで、さらなる活躍を期す。

ドラフトドキュメント①奥川恭伸(別タブで開きます)

■19年ドラフトドキュメント⑩:「全員が成功すると思って指名している」

19年のドラフト会議では、育成枠も含めて 107人の名前が呼ばれた。そのすべてが、 スカウト陣の地道な活動の結晶である。
「現場から『スカウトが一生懸命獲ってきた 選手だから使う』と言ってもらえると嬉しい。 監督のために、球団のためにという一体感が あります」(横浜:稲嶺スカウト)

「スカウティングに関して『獲った選手が全 員成功するわけがない』という言葉を聞きま すが、その考え方は嫌いです。3割バッター でも、打席では10回中10本ヒットを打とうと しますよね。それと同じで、我々は全員が成 功すると思って指名しています」
「上位指名に 比べると下位は可能性が薄いのかもしれませ んが、昨年7位の久保拓眞や8位の吉田大成 なども1軍で出ている。本当の結果が出るの は数年先ですが、ビジョンをもって選んでい ます」(ヤクルト:橿渕スカウトデスク)

「ようやくAクラスを狙える態勢が整ってき ました。毎年のチーム状況に照らして確実に ドラフトで不足を補い、新戦力がレギュラー と競い合うような、かみ合ったドラフトをし ていきます」(中日:米村チーフスカウト)

オリックスの由田スカウトは、今年のドラ フト会議を区切りに、2軍の外野守備・走塁 コーチに転身する。
「勉強させてもらった7年間でした。現役時 代はどうしても自分のことが中心になります が、スカウトになり、自分以外の人のことを 思えるようになった気がします」
「コーチにな っても勉強は続きますが、選手とともに考え、 気づきを与えるきっかけになりたい。みんな がどんな思いで選手を獲っているかは、よく わかっていますから」

スカウトたちから望みを託され、「選択希 望選手」としてこだました107の福音。そ れらはそう遠くない未来に、スタジアムの大 歓声に変わる。

(初出:【野球太郎No.033 2019ドラフト総決算&2020大展望号 (2019年11月27日発売)】)

執筆:尾関雄一朗
1984年生まれ、岐阜県出身。
新聞記者を経て、現在は東海圏のアマチュア野球を中心に取材。
多くの「隠し玉選手」を発掘している。中日新聞ウェブサイト『中日新聞プラス』でも連載中。
アマ野球関連のラジオ出演なども多数。

【書誌情報】
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