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奥川恭伸が語ったメジャーリーグ、そして佐々木朗希への意識とは?

Text:大利実

右ひじの炎症も癒え、2軍キャンプでの全体練習にも参加した奥川恭伸(ヤクルト)。彼が高校時代に強く意識した存在こそは佐々木朗希(ロッテ)。
そして目標として掲げたのは「メジャーリーグ」。その思いを語る。

奥川恭伸「セ界から世界へ」①別タブで開きます)

■奥川恭伸「セ界から世界へ」⑤佐々木朗希への意識 

今、奥川がライバル心を燃やすのが、大船渡の佐々木朗希(現ロッテ)である。高校3年春、U-18の一次合宿でそのピッチングを見て、衝撃を受けた。明らかに、自分とは違うストレートを投げている。
「めちゃくちゃ速い。U-18の壮行試合のときも、最初からあのぐらい投げるだろうと思っていましたけど、やっぱりすごかったです」
–自分との差はどのぐらいだと感じている?
「めちゃくちゃありますね。全然追いつけないです。比べられるのがおかしいぐらい、差が開いているので。だから、燃えますよ。やっぱり、負けたくないので」
–身長や球速では、佐々木のほうが上。どこで勝負したいと考えているか。
「球速では絶対に追いつけない。ストレートを含めてですけど、他の球種をしっかりと磨いて、ピッチャーとしてのトータルで勝負していきたい。体の面も技術の面も、自分にはまだまだ伸びシロがあると思っているので」

–同年代に、佐々木朗希のようなピッチャーがいるのは嬉しいことなのか、あるいは悔しいのか。
「それは、どっちもです。自分だって163キロ投げたい。だから、実際に投げているピッチャーが同世代にいるのは悔しい気持ちがありますね」
「彼に勝つとしたら、勝ち数だと思っています。そこにはこだわりたい。自分の中で、勝てるピッチャーが一番いいピッチャー。最多勝だったり、防御率だったり、そこで自分の良さを出していきたいです」
高校時代に掲げた目標は、4つともにクリアした。プロ野球選手になってから、どんな 人生を思い描いているのか。すでにプロのその先を見据えていた。
「今までは、プロ野球選手になりたいという気持ちでやっていたんですけど、プロになるだけではダメ。その先に『メジャーリーガー』という目標を持って、そこに向かってやっていきたい。Uー18で世界のトップレベルの選手を見て、そう思うようになりました」
プロに入れば、打ち込まれることも、挫折することもあるだろう。それでも、奥川には悔しさを力に換えて、自分に今何が足りなくて、何をすべきかを理解できる能力がある。だからこそ、成長し続けることができた。

最多勝、そしてメジャーリーガー。新たな目標に向かって、奥川の挑戦が始まる。

次回「ドラフトストーリーズ①石川昂弥」へ続く
(初出:【野球太郎No.033 2019ドラフト総決算&2020大展望号 (2019年11月27日発売)】)

執筆:大利実(おおとし・みのる)
1977年生まれ、神奈川県出身。中学野球ライターの草分け的存在。『メルマガでしか読めない中学野球』を月3回配信している。出身地・神奈川の高校野球もライフワーク。『高校野球継投論』(竹書房)が好評発売中。

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