NPB残留目指すボーア
日本野球機構(NPB)は11月20日、ボーアを自由契約選手として公示し、阪神タイガースからの退団が正式に決まったジャスティン・ボーア。
メジャー通算92本塁打のボーアは4番候補として来日し、阪神タイガースの開幕4番を任されたが、左投手や日本の配球に対応できず、今シーズン99試合出場し、打率.243、17本塁打、45打点という結果に終わり、阪神タイガースとしては、今シーズンの成績と推定2億7250万円の高年俸の折り合いがつかず、ボーアを手放す決断をした。
ボーア本人は親日家で、今後はNPBの他球団移籍を目指す方針ようだが、果たしてボーアの獲得を目指す球団はあるのか。
今シーズンのボーアは、安定感こそ欠いたが17本塁打の内8本を本拠地甲子園で放つなどパワーは見せた。配球に慣れた2年目に打つ可能性は十分にある。
あとは、打率.219、4本塁打と苦戦した左投手への対応と一塁しか守れないという起用法のバリエーションの少なさを加味してでもボーアを獲得したいと思う球団があるかだ。
そんなボーアの獲得に興味を示しそうな球団を挙げるならば、70本塁打でチーム本塁打数リーグワーストの中日ドラゴンズやソト、梶谷隆幸の去就が不透明なDeNAベイスターズだろうか。DeNAであれば、狭い横浜スタジアムなら40本塁打も大いに期待でき、ロペスなどの退団により、外国人予算にも十分な余力がある。
さらに、日本シリーズでも露呈したが、クリーンアップを任せる左の強打者が不足している巨人が本格的に獲得調査を行なっている。今シーズン、巨人は新外国人のヘラルド・パーラに期待したが、打撃に関してはそこまでではなかった。対戦経験があり可能性を感じるボーアに熱視線を送っている。
そして、大穴とも言えるのが、ヤクルトから加入したウラディミール・バレンティンが期待外れに終わったソフトバンクだ。本人のやる気も見えず、来年以降も多くは望めない状況の中で、2年契約総額10億円をドブに捨てる覚悟が球団にあれば、バックアップと考えボーア獲得も考えられる。パ・リーグはDH制が使用できるとともに、現在一塁を任されているのは、本来は外野手登録の中村晃。また左の強打者が柳田悠岐1人という状況で、バランスを考えればボーアを補強できればより強固な布陣を作り上げることができそうだ。
ボーアが来シーズンも日本球界のユニフォームを着て、ファイアーボールを放つ姿が見られるのか注目だ。
公開日:2020.11.26