プロ初ホームランを放った中野拓夢
5月4日に神宮球場で行われたヤクルトスワローズとの一戦に、「8番・遊撃」で先発出場した中野拓夢は、4打数3安打2打点1本塁打とプロ初ホームランを放つ活躍で、阪神タイガースをデーゲーム開幕12連勝に導いた。
2点を追いかける6回2アウト1塁の場面で打席に立った中野拓夢は、ヤクルトスワローズ先発の田口麗斗の5球目142キロのストレートをレフト前へはじき返し、2アウト1塁、2塁とチャンスを広げ、西勇輝の代打・陽川尚将の同点タイムリーヒットを呼び込むと、7回にマルテのソロホームランで1点のリードで迎えた8回には、1アウト2塁の場面で、カウント2-1からヤクルトスワローズ3番手・坂本光士郎の4球目、見逃せ婆ボールの高め144キロのストレートをフルスイングし、ライトスタンドへ叩き込むプロ初の2ランホームランを放った。
プロ初の2ランホームランを放った中野拓夢は「何とかランナーをかえそうという気持ちで打席に入ったので、その結果が本塁打になったのでうれしく思います。感触的には非常に良かったなと思っていたので、あとは入ってくれと願いを込めて、ボールを見ていて入ったので良かったと思います」。と振り返った。
プロ初の2ランホームランも素晴らしいが極め付けは、サンズ、佐藤輝明の連発で6点差とした9回2アウト走者なしの場面で、ヤクルトスワローズ4番手・杉山晃基の5球目145キロのストレートをうまく流し打ち、三塁よりのショートの深いところに転がし、内野安打をもぎ取り、2安打では終わらず3安打猛打賞を記録した。
中野拓夢の4打数3安打2打点1本塁打の活躍に矢野監督は「見逃せばボールだと思うんだけど、左ピッチャーの高めをそんなに対戦も、まだない中で打っていけるのは魅力。かといって外の変化球が弱いわけでもない。最高の場面で、1点でというところを2点にしてくれたし。ハマれば、ありうる選手。最後も三遊間に打っていくのも良さと思うし。これがアイツの実力に近いのかなという評価になってくるよね」。と絶賛した。
上手くハマれば、ホームランも放てることを証明した中野拓夢だが、矢野監督がベタ惚れするポイントは、こうした2安打で終わらず、貪欲に3安打目も狙いにいく中野拓夢の姿勢にありそうだ。
3安打猛打賞で打率.362と打撃好調を維持する中野拓夢が、引き続きどのようなバッティングを見せてくるのか注目だ。
公開日:2021.05.05