今季4度目猛打賞で打率3割再浮上の中野拓夢
5月30日にメットライフドームで行われた西武ライオンズ戦に、「2番・遊撃」で先発出場した中野拓夢は、4打数3安打1打点1盗塁と今シーズン4度目の猛打賞の活躍で、阪神タイガースの勝利に大きく貢献した。
初回1アウト走者なしの場面で打席に立った中野拓夢は、西武ライオンズ先発の平井克典の5球目143キロのストレートを弾き返し、センターへヒットを放つと、3回1アウト走者なしの場面で6球粘ってレフト前ヒットを放ち、2打席連続ヒットを飛ばすと、4回1アウト1、3塁のチャンスの場面で2番手・佐野泰雄の5球目143キロのストレートを捉え、同点タイムリーヒットを放ち、3安打猛打賞を記録した。
3安打猛打賞を記録し、打率を3割に再浮上させた中野拓夢は、「昨日は悔しいミスもあり、今日は何としても取り返すという気持ちで臨んだ試合だったので、チームに貢献することができてよかったです。もっと援護できるように頑張ります」。と振り返った。
中野拓夢は、前日29日の試合で1点を追いかける8回ノーアウト1塁の場面で、スリーバントを試みるも、勝負所でのバントを失敗し、矢野監督から「中野のバントができなかったという流れの中で、向こうもそれはあったけど、しっかり送ってというところが。アイツのところで、そういう作戦というのはこれからも出るからね。あそこで送れなかったというのは流れ的には痛いね」。と苦言を呈され、悔しい思いをしていた。
しかし、3安打猛打賞の活躍で前日の失敗を引きずらず、結果を残し、8回には初球で送りバントを成功させた。
昨日の失敗を糧に見事バントを成功させた中野拓夢に対し、矢野監督は「2番というところはいろんな作戦もある。その作戦ができるっていうことはこれからプロ野球で生きていくことを考えれば、アイツの価値が上がることにもにもつながるんでね。昨日ああいうことがあったけど、すぐに取り返したっていうのは大したもん。いろんな経験してでしか成長はできないんで。ミスしてすぐやり返したっていうのは大したもんやなと思っているし。ある意味、これが当たり前という選手にどんどん成長していってくれたらなと思います」。と絶賛した。
矢野監督が絶大な期待を寄せる中野拓夢が、好投手との対戦が続くセ・パ交流戦の中で更なる進化を遂げている。
公開日:2021.05.31