打撃復調の兆し示す今季3号放った高山俊
6月29日に行われたウエスタンリーグの広島カープ戦に、「6番・左翼」で先発出場した高山俊は、4打数1安打1打点1HR1四球と今シーズン3号目となる先制ソロホームランを放ち、打撃復調の兆しを示した。
両チーム無得点で迎えた2回1アウト走者なしの場面で打席に立った高山俊は、広島カープ先発のネバラスカスの2球目、高めのストレートを振り抜き、ライトフェンスを越す貴重な先制ホームランとなる第3号ソロホームランを放った。
高山俊の一発に平田2軍監督は「まあ、高山も打球がこうやって上がってきて、この前(26日)もホームラン、今日もホームラン。感触というか、そういうところはちょっとずつ良くなってるし。今日は守りでもいいところ、いいプレーも出たし、そういうところでは1軍も残り半分(試合が)あるんだから。そういったところで、気合入れ直しや」。と今シーズン1軍初昇格へ鼓舞した。
26日の中日ドラゴンズ戦でも今季2号3ランホームランを放っており、ここ3試合で2発と、2軍スタートとなった今シーズン、打率2割前後をうろつき、春キャンプでの活躍とは裏腹に打撃不振で苦しんでいた中、打撃改良が功を奏し、打撃復調を伺わせている。
高山俊の打撃改良について、26日に平田2軍監督は「うん、まあしっくりくる、色々試行錯誤しながら、そういうことを続けて高山はやってる。今、スタメンじゃないときもあるけど、(25日)みたいな1打席とかいうところでも、途中から出たらジャイアンツ戦でもヒット打ったり、今年はそういうことも、上に行ったらそういうこともあるんでね。そういうことを含めて、やってんだけど」。と1軍で1打席でも活躍できる形を探りながら、打撃改良を続けていることを明かしていた。
佐藤輝明の台頭や近本光司、サンズの活躍が目立ち、春キャンプ大活躍でキャンプMVPに輝き、開幕ライトスタメンが有力視されていた高山俊の存在を阪神タイガースファンも忘れかけてしまっているかもしれない。
しかし、阪神タイガースが巨人の猛追を退け、念願のリーグを果たすには、意外性のある一発でチームに勢いをつける存在が必要である。
その意外性のある一発を放てるのは、2019年5月29日の巨人戦で12回1アウト満塁の場面で、ライトポール際ギリギリに伝統の一戦で史上初の代打サヨナラ満塁ホームランを放った高山俊だと私は思う。
阪神タイガース優勝への起爆剤として高山俊がリーグ後半戦から1軍で躍動する姿を期待したい。
公開日:2021.06.30