プロ初本塁打を放った高寺望夢
7月1日に行われたウエスタンリーグの広島カープ戦に、「9番・三塁」で先発出場した高寺望夢は、3打数1安打1打点1HRとプロ初のホームランを放ち、高校通算31本塁打の大器の片鱗を見せた。
2点リードの2回、先頭打者で打席に立った高寺望夢は、広島カープ先発の矢崎拓也の初球ストレートをフルスイングし、打球はきれいな放物線を描き、ライトフェンスを軽々と越え、ベンチからは「お~っ」と驚きの声が飛ぶほどの当たりのプロ初のホームランを放った。
プロ初のホームランを放った高寺望夢に対し、平田2軍監督は「高校時代、ホームランバッターだった片鱗を見せてくれたね。ちょっとこの2試合は体力強化も含めて(ベンチ)だけど、今日はスタメンでいくって話をしてた。そういうところも兼ねながら、育てていかないといけないところはあるけど。やっぱり、高校時代30発ぐらい打ってるんだろ。ホームランバッターの片鱗を。あのぐらい、ツボに来たら放り込まな。遠藤もそう。そういうスイングの強さ、小幡にも言ってるけど。ツボに来たらさ、ドーンといく、そういう力強さっていうのを兼ね備えていかなあかんからね」。と本塁打を絶賛しつつ、更なる飛躍を期待した。
高寺望夢は、2020年ドラフト7位で阪神タイガースに入団した阪神唯一の高卒新人だ。
46試合に出場し、打率.183の高寺望夢は「ヒットを一本打つ難しさというのを感じています」。と高校生とは違う球の強さ、変化球のキレを感じており、「満足のいく結果を出せていない」。と、プロの壁にぶつかりっている。
しかし、この試合で自分のツボに来たボールをしっかりとフルスイングし、プロ初のホームランを放ち、プロの壁を乗り越えるきっかけを掴んだ。
矢野監督も高校通算31本塁打の高寺望夢には一目置いており、プロ初のホームランの知らせを受け、更なる飛躍を期待している。
現状は、打率.183と苦戦しているが、「見逃せる場面は多くあると思う。これからも低めの見極めだったり、ボール球を振らないっていうのは、打率を上げるためにも大切なことだと思う」。と1年目から打率3割という目標へ向け、ボール球の見極めが必要だと理解している。
高校通算31本塁打の高寺望夢が、プロの壁を乗り越え、本塁打を量産し、1軍へ昇格する日が待ち遠しい。
公開日:2021.07.03