今こそ先発起用すべき得点圏打率.429の島田海吏
9月29日に阪神甲子園球場で行われた広島カープ戦を、2度の満塁のチャンスを逃し、甲子園で2連敗を喫してしまった阪神タイガース。
6回、1アウト満塁のチャンスの場面で、梅野隆太郎が一塁ファールフライ、代打・原口文仁がセンターフライで無得点に終わり、7回も2アウト満塁から糸井嘉男が空振り三振に倒れ、投手陣も踏ん張れず、チャンスを逃した直後の8回、2アウト1塁から小川一平に代わり、登板した岩貞祐太が連続適時打を浴びて3失点、9回も浜地真澄が2点を失って突き放された。
広島カープ打線と同じ10安打を放ちながら、2度の満塁のチャンスを逃すなど勝負所での貧打に悩まされ、得点は2点に留まり、序盤の3点ビハインドを1点差まで追い上げるも、得点圏での1本が出ない阪神タイガースはそこから逆転することはできなかった。
この得点圏での1本が出ない阪神タイガース打線の起爆剤として、矢野監督が思い切ってスタメン起用すべきなのが、島田海吏だ。
島田海吏は、スタメン出場の機会に恵まれず、なかなか結果を残せていないように見えるが、9月5日の巨人戦では同点で迎えた9回1アウト2塁のチャンスの場面で打席に立ち、ビエイラの3球目158キロのストレートをしぶとくショートへの内野安打にし、逆転勝利を掴む一歩手前の満塁のチャンスを演出するなど、島田海吏は得点圏打率.429を記録している。
リーグ前半戦は悔しい思いをした島田海吏は、その悔しさをバネに2軍で大きく成長し、ウエスタン・リーグ首位打者を独走する2軍打率.344と結果を残し、満を持してエキシビションマッチに臨み、1軍で活躍する投手相手でもしっかりと自分のバッティングが通用することを証明し、1軍昇格を果たした選手だ。
連敗を喫した広島カープ戦では出場機会がなかった島田海吏だが、代走、守備固めでの起用ではなく、スタメンで結果を残したいと、その機会を待ちわびているはずだ。
得点圏で1本が出ず、苦しんでいる阪神タイガース打線には、起用してみたらヒットを量産し、リーグ優勝の原動力となるシンデレラボーイの存在が必要不可欠だ。
矢野監督にはリーグ優勝へ向け、固定メンバーを信じて起用するだけでなく、大胆な采配も見せてもらいたい。
島田海吏を連続でスタメン起用し、シンデレラボーイにすることができれば、阪神タイガースのリーグ優勝は自ずと近づいてくるだろう。
公開日:2021.09.30