球団単独2位となる今季60度目のマルチ安打記録の近本光司
10月12日に阪神甲子園球場で行われた広島カープ戦に、「1番・中堅」で先発出場した近本光司は、5打数2安打と、今シーズン60度目のマルチ安打をマークし、59度で並んでいた1950年の藤村富美男、1986年のバースを抜き、球団単独2位となった。
初回、先頭打者で打席に立った近本光司は、広島カープ先発の玉村昇悟の初球145キロのストレートをセンターへ運び、4試合連続ヒットを記録すると、3回1アウト2塁のチャンスの場面で、再び玉村昇悟の初球127キロのスライダーをライト前へ弾き返し、今シーズン60度目のマルチ安打を記録した。
今シーズン60度目のマルチ安打を記録した近本光司は、最後まで諦めず1本でも多くヒットを放つと、前を向いた。
今シーズン60度目のマルチ安打をマークし、59度で並んでいた1950年の藤村富美男、1986年のバースを抜き、球団単独2位となった近本光司は、残り7試合全てでマルチ安打を記録すれば、2010年にマートンが達成した67度の球団記録に並ぶ。
2リーグ制後、阪神でマルチ安打を60度以上記録したのは、2010年のマートン以来2人目の快挙となった。
60度目のマルチ安打を放ち、今シーズン177安打となった近本光司は、158安打で2位のDeNAベイスターズ佐野恵太と19本差で、最多安打争いを独走しており、自身初の打撃タイトルをハッキリと視野に入れている。
今シーズン177安打とした近本光司は、1986年にバースが記録した176安打を抜き、2010年に記録した新井貴浩の記録に並び、球団では11位タイとなり、球団の左打者では2005年に190安打した赤星憲広、183安打の金本知憲に次いで3位に浮上した。
そして、打率.318にまで上昇した近本光司は、打率.325で首位を走る広島カープ鈴木誠也を追い、首位打者争い2位に浮上した。
近本光司が鈴木誠也を抜き、首位打者を獲得するとなると、阪神タイガースでは2014年のマートン以来の快挙で、日本人選手では2003年の今岡誠以来18年ぶりの偉業達成だ。
今季170安打でリーグ最多安打を独走し、両リーグトップとなった近本光司が、首位打者と最多安打を同時に獲得すれば、阪神タイガースでは1986年のバース以来35年ぶりとなる。
残り7試合で近本光司が、タイトル獲得へどこまで記録を伸ばせるか注目だ。
公開日:2021.10.18