代理人と契約で大山悠輔がFA権行使へ現実味
今年4月に初取得した国内フリーエージェント(FA)権の行使を熟考していた大山悠輔が、代理人と契約したことが判明し、FA権行使へ現実味が帯びてきた。
昨シーズンの大山悠輔は、全試合で4番を務め、打率.288、19本塁打、78打点をマーク。99四球はリーグ最多で、最高出塁率.403を記録し、タイトルを獲得するなど、フォア・ザ・チームに徹し、阪神を38年ぶりの日本一に導き、昨オフは球団から複数年契約を提示されたが断り、推定年俸2億8000万円で単年契約を結んでいた。
一塁を守る強打者が補強ポイントの球団は多く、今年最下位に低迷した西武ライオンズ、クライマックスシリーズ進出を逃して三木肇監督が就任した楽天イーグルスも欲しいところだろう。オリックスバファローズも打線強化が重要なテーマであり、2020年から甲子園を本拠地とし、3年連続で20本塁打以上を放つ大山悠輔を喉から手が出るほど欲しいだろう。
セリーグでは、主砲の岡本和真がメジャーに移籍した時の備えとして、岡本和真と同じファーストで右の大砲である大山悠輔を巨人が獲得調査に乗り出しているとされており、禁断の巨人移籍が成立するのか注目が集まっている。
移籍を選択するとなれば、有力候補となってきそうなのが広島カープだ。大山悠輔は新井貴浩監督、藤井彰人ヘッドコーチを慕っており、新井良太2軍打撃コーチは阪神のコーチ時代に大山悠輔の支えになっていた。年俸や契約年数ではなく、自分を必要としてくれる環境が広島カープには揃っているのだ。
藤川球児新監督が新体制作りを進める阪神タイガースは、慰留に全力を尽くす構えだ。5番起用を経てシーズン終盤には4番復帰を果たし、最終的にはチームトップ、リーグ2位の得点圏打率.354の勝負強さで打線を支え、14本塁打、68打点はともにチーム3番目の数字を残した。巧みなハンドリングで知られ、昨季ゴールデングラブ賞を獲得した一塁守備でも貢献度は高く、常に全力疾走を怠らない姿勢でもチームへの影響力は大きい。V奪回に向けて大山悠輔は必要不可欠な存在なのだ。
球団は宣言残留も認める方針で、4年総額16億円規模の条件を大山悠輔に提示し、流出阻止へ誠意を尽くしているようだ。
FA権を行使できる手続き期間は、本日5日にスタートし、土日祝日を除く7日間以内で、13日に締め切られる。
全力で慰留する阪神タイガースに残留するのか、他球団移籍するのか、大山悠輔の去就に注目が集まっている。
公開日:2024.11.05