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打線は佐野恵太/桑原将志/宮﨑敏郎/牧秀悟の3割打者4人で問題なし!あとは投手陣をどう整えるか

Text:綿貫ノリコ

がっつり!プロ野球厳選ライター陣が贔屓球団の今季を綴る”私的コラム”俺と12球団と2021年

プロ野球12球団、それぞれを愛してやまない書き手たちに、喜びや悲しみ、怒りなど思いの丈を思いっきりぶちまけてもらうこの企画。お待たせしました!2年ぶりの復活です!果たして2021年の書き手たちは、どんな〝思い〞を綴るのか

私とベイスターズと2021年/書き手・綿貫ノリコ

●開幕戦で暗雲……東投手復活で希望が!
正直、今年はベイファンにとっては良い年ではありませんでした。ケチのつき始めはいきなりの開幕戦。結婚、出産を経て球場に足を運ぶ回数が極端に減った私ですが、毎年“開幕戦”が関東近郊で行われる年は可能な限りスケジュールに調整をつけ、夫に子供たちを預けて現地観戦するようにしています。

今年も、そうでした。学生時代からの友人と一緒に、私は背番号『18』の三浦大輔投手ユニを纏って(年齢バレちゃいますけど……)、「今年こそは優勝だ!」と意気込んで敵地・東京ドームに乗り込みました。さらに相手は今季、梶谷隆幸選手、井納翔一投手を強奪された憎き巨人! 絶対に勝ってほしいという思いでレフトスタンドからベイスターズに声援を送っていました。

試合は初回、開幕投手の濵口遥大投手が巨人打線にいきなりつかまり3失点。巨人の先発が菅野智之投手だったので、正直言ってプレーボールから数十分で私の心は折れかけました。でも……試合はそこから予想外の展開に。人的補償で巨人から移籍してきた田中俊太選手が、“意地”の大活躍!3回までに一気に追いつき、その後は取ったら取られるのシーソーゲームに。

9回表2死から田中選手がこの日6打点目のタイムリーを放って同点に追いついたときは、我を忘れる勢いでした……。「この流れは、間違いなく勝つ流れだよね!」友人とそんな話をしていた矢先です。9回裏、先頭の代打・亀井善行選手がライトスタンドへサヨナラホームラン。正直、打球が45度の角度で舞い上がった瞬間は、走馬灯がよぎるレベルで気を失いかけました。

亀井選手のヒーローインタビューは感動的でしたが、正直それをじっくり聞ける余裕などなく……。いつもなら敗戦の悔しさと涙をお酒で洗い流すのに、コロナ禍でそれも出来ず……。湘南新宿ラインに揺られながら、茫然と帰路につきました。そしてこの日を境に、スタジアムに足を運ぶことが少しだけ億劫になってしまいました。ここ数年はそれでも年間10試合は現地観戦していたのに、前半戦は開幕戦を含めて3試合のみ。

 

今季のベイスターズは開幕5戦目まで1勝も挙げることが出来ずに、その後一度も浮上することなく、セ・リーグ最下位に終わりました。大好きな三浦監督の苦しそうな表情を、見たくない……。そんな思いもあったのかもしれません。でも、後半戦は自らを奮い立たせ、出来る限りスタジアムに足を運ぶように意識するようになりました。 打線は、言うことなし!

佐野恵太選手、桑原将志選手、宮﨑敏郎選手、牧秀悟選手と4人の3割打者をそろえ(オースティンも加えれば5人!)、阪神ファンの知人からは「なんで最下位?」と驚かれています。あとは投手陣! なんですけど、実は明るい兆しもあるんです。トミー・ジョン手術から、東克樹投手が帰ってきた! 昨季1年間をリハビリに費やし、「復活は来年かな……」と思っていたら、シーズン終盤についに復活!10月23日には復帰後初勝利と、以前と変わらぬ投球を見せてくれました。東投手、今永昇太投手、濵口投手の「左腕3人衆」がそろえば、来年こそ……優勝、目指してほしいです!

書き手・綿貫ノリコ
1997年に同級生の誘いでハマスタに足を運び始め、翌年に日本一を経験するという幸運に恵まれるも、まさかその後、20年以上“勝ち”を味わえなくなるとは露知らず……。普段は横浜市内でIT企業に勤める傍ら、「副業ライター」 としてタウン誌などに寄稿。一男一女の母。

出典:『がっつり! プロ野球(30)』

『がっつり!プロ野球(30)』12月13日発売!

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