社会的感情構造(チームの戦略・戦術の最適化)
●社会的感情構造3つの異なる側面
フランジスコ・セイルーロのコンセプトを解釈したもの(ダニエル・ボカネグラ・カマーチョからの引用)
●サッカーは複雑な状況の連続
サッカーの試合は複雑な状況が連続するスポーツである。試合の中でチーム内の社会的感情構造を最適化するには、自己管理グループを最適化することが必要だ。相互扶助と協力が、複雑さの連続する自己管理グループのプレー状況を効果的かつ効率的に解決するサイクルを示している。
下図が示すように、相互扶助(ボール保持者の近くにいる選手)と協力(ボール保持者の近くにいない選手)が相互作用して自己管理グループの行動に影響を与え、戦術的再調整、技術の可変性(状況に適応した技術の発揮)をして、そのプレーした結果の識別で自らの行動をフィードバックする。そしてまた相互扶助と協力で相互作用を通じて自己管理グループに影響を与える。このように非常に複雑な状況が連続する。このサイクルを繰り返すのがサッカーの試合である。
戦略・戦術を最適化するには、認知構造と社会的感情構造が非常に重要である。社会的感情構造が密接にチームのパフォーマンスに影響を与え、戦術や技術に直接的に影響を与えている。チームは1つの社会であり、サッカーの試合そのものが社会的・社交的な営みである。
●複雑さの連続
フランシスコ・セイルーロ(2004)が提案するサッカ ーの試合の複雑な状況の連続を表したもの。
出典:『ダイヤモンドオフェンス サッカーの新常識 ポジショナルプレー実践法』坂本圭
『ダイヤモンドオフェンス サッカーの新常識 ポジショナルプレー実践法』
著者:坂本圭
日本ではまだ珍しいサッカー攻撃の概念・ポジショナルプレーを取り入れた戦術書!!スペインのプロチームでコーチライセンスを獲得した著者が、サッカーを勉強したい学生や指導者、日本式ではなく世界のトップシーンで導入されている新しいサッカーの攻撃方法を実践したいと思っている方々のために、ポジショナルプレーを実践するための方法としてダイヤモンドオフェンスを伝授します。
公開日:2021.12.15