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テニスレベルを著しく上げる予測を鍛えるスマッシュ練習とは!?【新装版 勝てる!理系なテニス】

客観的判断によって頭が使える

●田中信弥/元オリンピック&日本代表コーチ

●スマッシュ練習で予測を鍛える
予測・判断は、ある意味、ワープテクニックです。テクニックを変えず、動きの速さを変えずとも、テニスレベルを著しく上げることができる。とくに、今までまったくといっていいほど予測・判断を使っていないウィークエンドプレーヤーが手に入れれば、まさに魔法の杖となる可能性もあるのです。

ただ、魔法の杖を手に入れるには、練習が必要です。そこで、ここでは、私が子どもの頃に使っていた、予測・判断を鍛えるための練習法のひとつをご紹介します。読んでもらうとわかりますが、実はこの練習法、「予測・判断の練習になっていたのだ!」と、あとになって気付きました。

やり方は簡単。あなたがロブを上げ、練習相手にはスマッシュを決めてもらう。これだけです。子どもの頃の私は、そのスマッシュを決められるのが、どうしても我慢ならなかった。「なんで、わざわざ決められるのを待っていなければならないのだ?」と思い、「どっちみち決められるなら、当てずっぽうで動き、スマッシュ返ししてやる!」と、気持ちが高ぶりました。そこで、ロブを上げた瞬間、ダッダッダッとコートの左右どちらかに勘で動くことを始めたのです。

もちろん、初めはまったく当たりません。外れてばかり。でも、もともと決められるのが当たり前。なので、気にせず続けました。すると、あるとき見えるようになってきたのです。相手のスマッシュを打つコースが。神のお告げのように。「あっちに向かいなさい」と。そう、予測と判断ができ始め、かなりの高確率で打ってくる方向がわかるようになったのです。

子どもですから、予測が当たると本当にうれしい。トランプの神経衰弱でカードナンバーを見事に一致させたときのようにうれしい。時にうまく打ち返すことができ、“スマッシュ返し”に成功したときは、ナンバー一致に連続で成功したときのような興奮を覚えました。こうして、どんどん予測・判断の世界を好きになっていったのです。

ロブの上げ具合、相手の打ち方の癖から、飛んでくるコースを予測。これが見事にはまり、返球率が上がっていくのは、何物にも代えがたいうれしさにつながりました。スマッシュを打たせる練習は、ロブを上げるので時間的に余裕がある。なので、予測の初期練習にはもってこいです。ぜひ、遊び感覚で試してください。

『新装版 勝てる!理系なテニス 物理で証明する9割のプレイヤーが間違えている〝その常識〟!』
著者:元オリンピック&日本代表コーチ 田中信弥
理論物理学者 松尾衛

元オリンピック&日本代表テニスコーチと気鋭の物理学者による常識を覆すテニス理論、指南書。5万人超のウィークエンドプレーヤーが納得した現場理論を、理論物理学で証明した、すべてのプレーヤーのテニスを躍進させる書。「サービズは上から下に打つのは間違い」「テニスは不等式でできている」「身体は動かさずに打つ」など、常識破り、型破りな指導法で結果を出し続ける田中コーチの独自のテニス理論を、理学博士の松尾氏が自ら体験で得たプレーを「物理屋」の観点で解説・証明する―――まったく新しいテニスの本! 

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