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自分の影に驚く馬に有効な矯正馬具「シャドーロール」!【究極の競馬ガイドブック】

Text:長谷川雄啓

矯正馬具について

馬は繊細で、臆病な動物です。肉体的に走る能力があったとしても、メンタル面が弱ければ、その力を存分に発揮することが出来ませんよね。

そこで、馬の能力を最大限に発揮するために考えられたのが、“矯正馬具”と呼ばれるものです。

馬は、様々な装備を身に付けてレースに出走しますが、中でも、レースに集中させるために装置してくる“矯正馬具”について、お話をしたいと思います。


シャドーロール

馬の中には、自分の影に驚く馬もいます。そんな馬には、フワフワのボワ状のものを鼻の頭に乗せてあげると、下が見えなくなって、驚かなくなる。それがシャドーロール。また、後ろのトモ脚で蹴った力を、前脚の2本がパパンと受けて、屈腱がしなって、力を増幅させて、前に進むと書きましたよね。その際、首をグイッと前に出すのですが、その首がキリンのように上を向いていたら? そう、力は上方向に行ってしまいます。そういう馬の走り方を、“首が高い”とか、“頭が高い”と言います。

じゃ、どうしたら適切な角度で首を前に出してくれるだろう…と考えた時、下を見えなくすれば、必然的に下を見ようと首を下げるのではないかと考えられたのが、シャドーロールでもあります。また、東京ダート 1600mや、中山ダート 1200mなど、芝スタートで、途中からダートに入るコースもあります。

途中で地面の色が変わると、たまにそこをピョンと跳んでしまう馬もいて。跳んでる間は、推進力が働きません。約 0.2 秒で1馬身ですから、跳んで、降りたら、だいぶ遅れをとってしまいます。その境目を見せないのも、シャドーロールの役目だったりするのです。


【書誌情報】
『究極の競馬ガイドブック 自分で“勝ち馬”を探せるようになる』
著者:長谷川雄啓 JRAビギナーズセミナー講師

競馬場などで行われている競馬初心者施策でビギナーセミナーの講師を務めている長谷川雄啓氏。そこで競馬初心者の人々と触れ合うことで「初心者の人が馬券を買うまでに知りたいポイント」を体得してきました。これまでの教本だと、まるで家電の説明書のように、“抜け”があったらマズいと、それはそれは細かく、ビギナーには不要な細かい情報まで書いていました。この本では、そういった内容を極力省きます。ポイントを押さえれば、細かいことは自然と覚えていくので、まずは開いた“競馬の扉”を閉じさせないよう、自力で予想を楽しめるよう導いてあげるのを目的とした本です。

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