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野球部という組織を作り上げる為に立てた『五つの誓い』とは!?【東農大オホーツク流プロ野球選手の育て方】

Text:樋越勉

五つの誓い 達成の予感

私は『五つの誓い』を立て、野球部という組織を作り上げていった。もう一度振り返るが、この五箇条だ。

一、2部リーグを優勝し1部に昇格する
 1991年春に達成し、以降は1部で戦い続けている。

二、部員を100名集める
 〜〜〜頃から部員は100人を超える。現在はやや絞り2021年度は名で活動している。

 

三、1部リーグで優勝し全国大会に出る
リーグ戦は1994年秋の初優勝以降、リーグ最多の31回優勝、全国大会初出場は1995年春で以降は春秋合わせて19回の出場もリーグ最多。

四、プロ野球選手を輩出する。
 1996年ドラフト5位の栗山聡から始まり、日本のプロ野球界(NPB)へ2020年までに16人を輩出。地方大学では東北福祉大に続く数字であり、2019年には周東佑京(ソフトバンク)が野球日本代表(侍ジャパン)入り。プレミア12の優勝に「足のスペシャリスト」として貢献。

 五、全国制覇
 過去最高成績は2014年秋と2019年春のベスト4だ。しかし最後のこの誓いが達成できると予感できた出来事がある。それは2014年秋の明治神宮大会でベスト4に入った時だ。「こう戦えば、こういう組織を作れば、こんな選手を集め育てれば優勝に手が届くのではないか」なんとなくだが、掴み始めていた。

まだ一つだけ叶っていない「全国制覇」も、もう間近に迫ってきているのではないかと考えている。我々の後にも札幌学生野球連盟の東海大学北海道キャンパスが2017年の春に東都大学野球の強豪・東洋大などを破って4強入りし、その年の秋には同じく札幌学生野球連盟の星槎道都大が準優勝を果たした。

また、私の後を三垣が率いた2019年にも4強入り。また2020年のドラフト会議では同連盟の苫小牧駒沢大(現北洋大)の伊藤大海投手が日本ハムからドラフト1位指名を受けてプロ入り。さらにルーキーイヤーから活躍し東京五輪を戦う野球日本代表にも選出された。

北海道の学生野球全体が飛躍的なレベルアップを果たしていると言っても、過言ではない。「北海道だから」「寒さが厳しく、雪が多いから」といった否定や言い訳を語る人はもう少なくなった。当然その分、全国大会出場への壁は高くなるが、そこで揉まれたチームは、全国大会でも臆することなく戦えることだろう。

出典:『東農大オホーツク流プロ野球選手の育て方』著/樋越勉

『東農大オホーツク流 プロ野球選手の育て方』
著者:樋越勉

多くのプロ野球選手を輩出する北の最果て、北海道網走市にある東京農業大学オホーツクキャンパス野球部。恵まれた施設環境ではないにも関わらず、なぜ有力選手が育つのか⁉東農大学野球部のカリスマ、樋越監督の選手を見抜く眼力と、その育成術を紹介‼プロ野球選手の育て方、ドラフトへ送り込む手腕、練習環境の整え方などを、具体的に解説するプロ野球ファンや指導者必見の一冊。愛弟子の周東佑京のコメントも収録。

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