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手根管症候群・ばね指の予防・改善ができるストレッチ体操3選【背骨コンディショニング】

Text:日野秀彦

背骨コンディショニングで手根管症候群・ばね指の予防・改善

手根管症候群・ばね指などの手指の症状の原因は、頚椎の後方変位による肩関節の内旋

一般的に『手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)は、指に痛みやしびれが出て、ひどくなると小指と薬指の小指側以外の指がしびれてこわばり、痛みで夜中に目が覚めたり、細かい物がつかめなくなるなどの症状が現れます。手指にある腱と神経を束ねる手根管が狭くなり、中を通る正中神経が圧迫されて、人差し指や中指にしびれや痛みが出る』といわれています。

手根管とは【背骨コンディショニング】

症状が進むと手術になるケースも多い一方、手術をしても症状が改善されない人がたくさんいます。しかし、背骨コンディショニングでは、仙骨の後方変位による肩の巻き込みで腕及び指の神経が牽引されるのが原因と捉えています。指の神経に伝達異常が起こるのは、頚椎のずれと、中間部分である肩関節が内旋しているために、神経が巻き込まれて引っ張られ伝導異常を起こし指関節の滑液が出にくくなっているからで、頚椎のずれと肩のゆがみを治し、滑液が正常に出るようになれば、症状は改善されます。

手根管症候群の症状が現れる範囲【背骨コンディショニング】

また、手指の症状ではよく、手指をよく使う人にみられる腱鞘炎(けんしょうえん)があげられますが、これも仕事やスポーツなど、腱鞘炎の原因とされる動作は〝きっかけ〟であり、手根管症候群と同じ、多くの場合は猫背の代償姿勢による肩の内旋が神経の伝達異常を起こしていることが原因と考えられます。滑液が不足しているのに指関節を動かし過ぎたために、関節がすれて痛みが出ているのです。

ばね指は、指を曲げる腱(屈曲腱)が炎症を起こし、曲がった指を伸ばそうとすると、バネのように急に戻る症状です。症状が悪化すると、指が曲がったまま伸ばせなくなったり、反対に伸びきったまま曲がらなくなることもあります。両手のどの指にも起こります。

病院によっては、手術で腱鞘を切開することもありますが、これらの症状は頚椎を矯正して肩の関節を正しい位置に戻し、神経の柔軟性を取り戻せば手術は必要ないことがほとんどです。

【ゆるめる体操】肩ねじり ストレッチ

手根管症候群・ばね指の予防・改善に背骨コンディショニングでストレッチ体操①

ゆるめる部位:肩

膝の下の入れた厚めのタオル(またはクッション)を押しつぶすことで軽めの負荷で膝の関節に働きかけ、固くなった関節をゆるめます。

肩ねじり ストレッチ体操のやり方

肩ねじり(前)

【1】四つ這いになり、両足のつま先を立て、片方の手は肘を伸ばして前につき、反対の手は肘を曲げて立てます。

肩ねじり(前) ストレッチ体操のやり方 手順1【背骨コンディショニング】

【2】肘を伸ばしたまま、腕を肩から回すように外側と内側にねじります。

⚫︎30往復したら反対の手も同じように行う。

肩ねじり(前) ストレッチ体操のやり方 手順2【背骨コンディショニング】

肩ねじり(横)

【1】肩ねじり(前)と同じように四つ這いになり、肘を伸ばして横に広げます。反対の手は、肘を曲げて立てます。

肩ねじり(横) ストレッチ体操のやり方 手順1【背骨コンディショニング】

【2】肩ねじり(前)と同じように肘を伸ばしたまま、肩から回すように外側と内側にねじります。

⚫︎30往復したら反対側も同じように行う。

肩ねじり(横) ストレッチ体操のやり方 手順2【背骨コンディショニング】

肩ねじり ストレッチ体操のポイント

できるだけ手のひらを返すくらいまでねじりますが、難しいときはできる範囲で行います。

【ゆるめる体操】肘クロス まわす・たおす・指反らし ストレッチ

手根管症候群・ばね指の予防・改善に背骨コンディショニングでストレッチ体操②

ゆるめる部位:肩・肘・手首・指

両手をクロス、回したり、倒したりすることで、肩から指まで腕全体を効率的にゆるめます。とくに、指を1本ずつつかむことで、指の関節や神経にも効果があります。

肘クロス まわす・たおす・指反らし ストレッチ体操のやり方

【1】右手を前に出し、左手を下からクロスさせて上腕にかけ、右の肘を曲げます。クロスした左手で右手の親指をつかみ、右手のひらを天井に向けます。

肘クロス まわす・たおす・指反らし ストレッチ体操のやり方 手順1【背骨コンディショニング】

【2/まわす】肘を肩の高さの位置で、手のひらを天井に向けたまま肘を中心にして回します。

⚫︎30回回したら、反対回しも同じように行う

肘クロス まわす・たおす・指反らし ストレッチ体操のやり方 手順2【背骨コンディショニング】

【3/たおす】つぎに、手のひらを天井に向けたまま左手でつかんだ親指で外側に反らして、戻します。

⚫︎30往復行なう。

肘クロス まわす・たおす・指反らし ストレッチ体操のやり方 手順3【背骨コンディショニング】

【4/反らす】最後に、手のひらを天井に向けたまま、親指から小指まで1本ずつつかんで反らせます。

⚫︎5本とも反らせたら、手を入れ替えて1〜4を同じように行う。

肘クロス まわす・たおす・指反らし ストレッチ体操のやり方 手順4【背骨コンディショニング】

肘クロス まわす・たおす・指反らし ストレッチ体操のポイント

手を回したり倒したりするときに、苦手なほうの手を回数を増やして行うと効果的です。

肘を回したり倒すときは、可能な範囲でできるだけ大きく手のひらを動かし、少しずつでも可動域を広げてください。

【ゆるめる体操】手首反らし・指反らし ストレッチ

手根管症候群・ばね指の予防・改善に背骨コンディショニングでストレッチ体操③

ゆるめる部位:手首、指

手首を反対の手で固定したまま、身体を前後に移動させ、手首と第2〜第5指に働きかけます。

手首反らし・指反らし ストレッチ体操のやり方

【1】つま先を曲げて四つ這いになり、右手を返して指先を自分のほうに向けて床につけます。右手の手首を左手ではさむようにして固定します。

手首反らし・指反らし ストレッチ体操のやり方 手順1【背骨コンディショニング】

【2】手首を固定したまま、身体を前後に動かします。

⚫︎30往復行ったら、反対の手も同じように行う。

手首反らし・指反らし ストレッチ体操のやり方 手順2【背骨コンディショニング】

【3】固定している手を手首から指の方向に移動させ、指を伸ばし、身体を前後に動かします。

⚫︎30往復行ったら、反対の手も同じように行う。

手首反らし・指反らし ストレッチ体操のやり方 手順3【背骨コンディショニング】

手首反らし・指反らし ストレッチ体操のポイント

両肘は伸ばしたまま行います。

身体を前後に動かすときは、腰を水平に保つように注意します。

出典:『一生痛みのないカラダをつくる 背骨コンディショニング 仙骨のゆがみを整え、全身の不調を根本から改善する症状別プログラム』著/日野秀彦

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「背骨コンディションニング」とは「仙腸関節可動理論」、「神経牽引理論」による、上半身と下半身をつなぐ唯一の骨である仙骨の歪みを整え、全身の不調を改善する画期的といえる運動プログラムです。本書では、改善率が実に96%以上、全国で30万人を様々なカラダの不調、症状から救ったこの実践的なプログラムをビジュアルに紹介します。痛みや不調は、医者や薬に頼らず、自分で自宅で治せます!

本書は背骨コンディショニングの最新&完全版!

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足のしびれ・足裏痛の予防と改善法

気になる中身を少しだけご紹介!週に2回の筋トレで筋力アップ!

正しい筋トレ方法でないと効果は得られない

ゆがんだ骨を矯正しても、その状態を維持するだけの筋力がなければ、すぐにゆがんで症状が再発してしまいます。症状の解消には筋力をつけることが不可欠ですが、筋トレは、正しいやり方をしなければ効果がありません。「頻度」「強度」を正しく行うことが大切です。とくに、「強度」は重要で、少なくとも最大拳上重量(自分がギリギリ1回上げることのできる重さ)の50%以上の負荷(強度)が必要となります。大まかな目安として、最大拳上重量を100%MAXとすると、50%MAXなら15回、75%MAXなら10回くらいあげられる重さです。はじめて基礎トレーニングのバックキックやハイエルボーローイング(P74~77)の筋トレを行うときは、「ギリギリ10回はできるけれど11回目は無理」というくらいの負荷で行いましょう。

筋トレは、たくさん行えば効果があるというものではなく、強い負荷をかけて筋繊維を破壊しては、筋組織が再合成されることを繰り返して、筋肉を増やしていくものです。筋肉を使いきった状態(オールアウト)から疲労回復までの時間は24時間から100時間ほどで、筋肉の部位によっても異なります。バックキックで鍛える大殿筋のように大きな筋肉の場合は回復までの時間を考えて、週2回程度の頻度で行います。

トレーニングするときの注意事項

・正しいトレーニングフォームや目的部位を意識し、反動を使わないようにします。
・トレーニングを行っている間は、呼吸を止めないでください。
・トレーニング後はかならずストレッチを行います(トレーニング+ストレッチ=1セット)。

筋肉向上トレーニングの中・長期プログラム

筋力アップには、自分の筋力に合わせた負荷をかけて行うことが大切です。週2、3回のペースで、以下のプログラムに従って負荷を段階的に上げていき、効率的に筋力をつけましょう。同じやり方を続けると効果が出づらくなりますので2ヵ月ごとに刺激を変えて、効果を出し続けるようにします。

筋力向上プログラム

6か月で1サイクルとして、このサイクルを繰り返し行います。
・ポジティブ:筋肉が縮みながら力を発揮する動作。
・キープ:筋肉が縮んだ状態で、動作を起こさず力を発揮する。
・ネガティブ:筋肉が伸ばされながら力を発揮する動作。

肩首の激痛・めまいの予防・改善「チンイン」

枕やクッションに頭を押しつけ、反発力を使って首まわりの筋肉を鍛えます。

首まわりの筋肉を鍛える

柔らかい枕かクッションに頭を乗せて仰向けになり、あごを引きます。

首まわりの筋肉を鍛える

あごを引いたまま、頭を枕に押しつけます。そのまま力を抜いて元に戻します。これを10回繰り返す。頭を枕に押しつけるときやストレッチを行うときは、肩を動かさないようにするのがポイントです。

ストレッチのやり方

①後頭部を覆うようにして、頭の後ろで両手を組みます。
②背すじを伸ばしたままあごを引き、30秒ほどキープし戻します。

トレーニング10回とストレッチ1回を1セットとして3セット続けて行う。

肩首の激痛、めまいの予防と改善のストレッチ

★ゆがみやすい頚椎の変形は多くの症状の原因に
★首肩痛・めまい・耳鳴り・顎関節症の予防と改善
★足のしびれ・足裏痛の予防と改善
★頭痛・肩こりの予防と改善

などなど気になるタイトルが目白押し!

著者の日野さんは、フィットネス、アスリート、不定愁訴改善などさまざまな運動プログラムを開発・プロデュースし、全く新しい「背骨コンディショニング」理論を開発して、現在では全国で展開しています。これまで全国で30万人以上が、なかなか治らない病気や、原因不明の症状から救われ、「奇跡のプログラム」といわれるようになりました。今でも予約が取れず、プロアスリートや芸能人、女優やモデルさんも通うというプログラムを本書ではたくさん公開しています。ぜひ皆さまの健康に役立ててください!

【書誌情報】
『一生痛みのないカラダをつくる 背骨コンディショニング』
日野秀彦

「背骨コンディションニング」とは「仙腸関節可動理論」、「神経牽引理論」による、上半身と下半身をつなぐ唯一の骨である仙骨の歪みを整え、全身の不調を改善する画期的といえる運動プログラムです。本書では、改善率が実に96%以上、全国で30万人を様々なカラダの不調、症状から救ったこの実践的なプログラムをビジュアルに紹介します。 本書は背骨コンディショニングの最新&完全版!痛みや不調は、医者や薬に頼らず、自分で自宅で治せます!