暑熱馴化は普段の生活から
練習や試合などで汗をかき、汗腺の働きを良くする一方で、自宅でも自分でできる暑熱馴化対策があります。
①入浴は必ず湯船につかる
疲労回復にも欠かせない入浴ですが、暑熱馴化対策としても湯船につかって体全体を温め、適度に汗をかくことはとても大切です。シャワーではなかなか得られない入浴効果の1つです。
②エアコンに頼らない生活を送る
普段過ごす部屋の温度はなるべく外気温との差が大きくならないように調節します。毎日練習で汗をかいていてもエアコンの効いた涼しい部屋にいると、暑熱馴化は進みません。熱がこもった室内にとどまることは避けなければなりませんが、「少し暑い かな」と感じる程度の室温で外気温に体を馴れさせるようにします。
③冷たい飲み物や食べ物をとりすぎないこと
暑くなり、汗をかいてくるとどうしても冷たい飲み物や食べ物がほしくなります。
暑くなり、汗をかいてくるとどうしても冷たい飲み物や食べ物がほしくなります。
しかし暑いからといって大量に冷たいものをとってしまうと胃腸の働きが悪くなり、 消化不良を起こして腹痛を起こしたり、体を中から冷やすことによって汗をかきにく くしたりします。
運動前後、運動中の水分補給はもちろん大切ですが、極端に冷えたものは避け、やや冷たさを抑えたもの、常温のものや、自宅にいるときは体を温める スープや味噌汁といったものも積極的にとるようにすると良いでしょう。
気温・天候などの外部環境や、個人の基礎体力、当日の体調などによっても適応能力が変わりますので、こうしたことを理解した上で無理のないレベルにとどめておくようにしましょう。
一般的には暑さ対策を行っておよそ1週間〜10日ほどで体が暑さに慣れてくるといわれています。
適度に体を動かして汗をかき、体を冷やしすぎない生活を心がけるようにしましょう。
【書誌情報】
『基礎から学ぶ スポーツセルフコンディショニング』
著:西村典子(アスレティックトレーナー)
近年、セルフコンディショニングという言葉を聞けば、自分自身で自分の体を良い状態に保つための取り組みであることが理解されるようになってきましたが、やはり、その内容は奥が深く、まだまだ正しい知識が広まっていないのが現状です。そこで、本書では、数々のプロスポーツ選手を指導した経歴を持つ日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーである西村典子氏による環境に頼らず自分自身をアップデートする基礎から学ぶセルフスポーツコンディショニングを3つのパートに分けてわかりやすく紹介。結果を出すアスリートは必ず実践しているコンディショニングは必見です。
公開日:2019.08.19
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