胸郭のゆがみはさまざまな障害をもたらす
胸郭とは、胸椎(脊柱の一部)、胸骨、肋骨からなる胸部の骨格のことをいい、骨盤とともに体幹部を構成しています。胸郭は、利き手の存在やスポーツにおいては投球やスイング動作など一方方向に偏ったカラダの使い方、いつも片側一方を下にして横向きで寝ているなどのクセから非常にゆがみやすい箇所になります。
胸郭のゆがみは、胸郭の上にのる頸部から頭部のバランス不良を招いたり、肩甲骨や肩関節の動きを制限したり、腰椎への過度な負担をかけたりします。カラダの回旋動作や脊柱全体の可動範囲に制限をきたすため、上肢の運動動作にも下肢の運動動作にも多大な影響をもたらします。
そのため、慢性的な首痛、肩の痛み、腰痛、股関節痛や、スポーツにおける運動パフォーマンスの低下、ケガがしやすくなるなどの悪影響が出ます。また、胸郭は肺や心臓など内臓を保護するだけでなく、胸郭を広げることで肺に空気を送り込む役割を担っています。
したがって、胸郭がゆがみ動きが悪くなると、呼吸をするとき十分酸素を取り込むことができず、その結果、頭痛、めまい、倦怠感といった症状を誘発します。骨盤と同様に胸郭のゆがみを改善させることは、カラダ全体の身体バランス、運動パフォーマンスを改善しさまざまな症状の緩和に役立ちます。
【書誌情報】
『痛みのない身体になる究極の整体術 1日8分の調整でゆがみが治る!』
著者:加賀谷慶太 東葉コンディショニング整体院 総院長
カラダの痛みや不調の原因は「ゆがみ」。このゆがみを正し、全身のバランスを整えれば、腰痛・関節痛・手足のしびれ・肩こりなどの痛みのない健康的なカラダを手に入れることができます。本書では、どこに行ってもなかなかよくならない人が最後に駆け込む整体院として多くの実績を上げ、患者を救ってきた著者が、独自の施術療法QPR(クイック・ペイン・リリース)法を「自分でできる」ようにアレンジして効果的な41のエクササイズとして紹介。全身および部位別に痛みの解消、予防ができます!
公開日:2021.04.09