ご当地マンホールから見える今治
今回は、知る人ぞ知る「デザインマンホールふた(デザインマンホール)」に注目していきます。
今治市は、新設合併では全国1位、編入合併を合わせても全国3位の規模となる今治市と周辺の11町村(越智郡朝倉村、玉川町、波方町、大西町、菊間町、吉海町、宮窪町、伯方町、上浦町、大三島町、関前村)が一つになった人口規模が愛媛県下第二位の都市です。本市では、合併以前から下水道整備が進められると同時に各地域の特色に応じたデザインマンホールも制作・設置されたため、本市のデザインマンホールはすでに豊富なラインナップとなっていますが、このたび新たなデザインマンホールを制作しその種類を充実させました。
合併20周年記念デザインマンホール
■合併20周年を記念した新たなデザインマンホールを制作
今治市は、今年度、合併20周年を迎えます。この記念すべき節目の年に、魅力ある「ふるさと今治」を市内外に発信するとともに、当たり前にある下水道の役割を再認識していただくため、合併20周年記念ロゴマークを活用したデザインマンホールを制作しました。このたびそのお披露目を行います。
日時 令和6年10月13日(日) (予定)時間未定
場所 「どんどび芝っち広場」 (予定)
※詳細は今治市公式ホームページ(下水道業務課)において、近日中にお知らせします。
新たに制作したデザインマンホールは、今治市中心市街地周辺「今治市公会堂前」「今治商店街入口」「みなと交流センター「はーばりー」」の歩行者専用道路に各1ヶ所設置します。
併せて、今治市役所本館入口に、路上に設置した実際のマンホールを展示します。
今治市中心市街地周辺にお越しの際はお立ち止まりいただき「足元にある今治の魅力」を是非ご覧ください!
■「今治のマンホールカード」 ~旅の思い出に~
今治市では現在「瀬戸内しまなみ海道」「来島海峡の急流」「市の花ツツジ」をモチーフとしたマンホールカードを 「Tourist Information Center IMABARIイオンモール今治新都市インフォメーションセンター」において配布しています。
多種多彩なデザインマンホール
■ご当地マンホールから見える今治
今治市は、愛媛県の北東部・瀬戸内海のほぼ中央部に位置し、高縄半島と、芸予諸島にまたがっており、中心市街地が形成された平野部や、緑豊かな山間部、そして、瀬戸内しまなみ海道、安芸灘とびしま海道が架かる世界有数の多島美が見られるように、変化に富む地勢と景観に恵まれています。その特徴が反映された多種多彩なデザインマンホールは約20種類あり、市内各地に設置・展示されています。
【旧関前村:関前と今治城をつなぐ準絶滅危惧種の蝶】
全長3センチの小さな蝶に願いを懸けた住民の思い
広島県との県境の瀬戸内海に浮かぶ3つの島々からなる人口313人の関前地域。マンホールには、特産のみかんと鯛、平成元年に発見された準絶滅危惧種の”クロツバメシジミ”が描かれています。蝶を起爆剤に地域を活性しようと、「蝶を守る島の会」と「岡村小学校・関前中学校の生徒」は、“クロツバメシジミ”の食草である“ツメレンゲ”の種まき・株分け等の保護活動を36年間続けています。校舎の外壁には、タイル製の蝶のモザイク画が住民によって描かれ、島内には“蝶”をモチーフにしたモニュメントや壁画が多数存在しています。
関前の風に乗ってやって来た“クロツバメシジミ”
関前から海を隔てて20キロ離れた旧市内の今治城の石垣の南側にだけ“クロツバメシジミ”が生息していることが知られています。
何故この場所だけなのか・・・専門家の間でも謎でした。愛蝶家の間では、今治城の石垣が関前から切り出した石灰岩だから、蝶も海を渡って一緒にやって来たのではないかといわれています。
【旧今治市:今治人のものづくりの礎を築いた伊予水軍】
操船術に長けた“伊予水軍”
鎌倉時代から南北朝・室町時代にかけて、瀬戸内海一円を舞台に活躍した海の領主を総称して“伊予水軍”と呼ぶことがあります。忽那氏、今岡氏、二神氏らがその代表ですが、戦国時代になると伊予国の守護河野氏の家臣であった村上海賊が「日本最大の海賊」とも称される勢力へと成長します。海の領主たちは、水軍として海上で戦うだけではなく、平時は、物資の流通や海上交通の安全保障など、中世の瀬戸内海で多様な活躍をしました。
海に生きた人々の知識や優れた航海技術は江戸時代にも引き継がれ、今治人の進取の気質やものづくりは、この頃に形成されたともいわれています。
【旧宮窪町:日本最大の海賊と恐れられた能島村上海賊】
マンホールふたから見る“海賊ストーリー”
旧宮窪町は、しまなみ海道にある瀬戸内海に浮かぶ大島の北部。その昔ここは能島村上海賊の拠点でした。瀬戸内海には、のちに村上海賊三家と呼ばれる『来島・能島・因島』の村上氏がいましたが、その中でも“日本最大の海賊”と称されたのが、能島村上海賊です。マンホールふたは、家紋の“上”が入った船幟を持つ能島城主“村上武吉”がモチーフとなっています。
“村上武吉”は、村上海賊の全盛期を築いた当主の一人です。猛々しいイメージで語られる海賊たちですが、旧大三島町にある大山祇神社で催された連歌の会に度々出席し、多数の歌を残すなど文化的な一面もありました。時の権勢に臆することなく、凛々しく瀬戸内海を駆け回った村上海賊の記憶は、多くの文化財や地域の行事とともに脈々と受け継がれ、私たちを魅了し続けています。
ふた絵は、旧宮窪町ゆるキャラ“のしまくん”
デザインマンホールについて
○下水道広報プラットホーム(GKP)
会長 長岡 裕(東京都市大学 教授)
今治市合併20周年おめでとうございます。
私ども下水道広報プラットホーム(GKP)は、人目につき難い存在である下水道に光を当て、その価値を広める活動をしています。代表的な活動の一つに、自治体ごとに異なるデザインを持つマンホール蓋を訪ねてコレクションする「マンホールカード」がありますが、今治市様には令和3年にご参画いただきました。旧吉海町のマンホール蓋を採用したもので、瀬戸内しまなみ海道の景観とツツジのデザインが目を引きます。
市内には合併前の土地の記憶を遺すマンホール蓋が旧町村ごとに存在しますが、そこに描かれた地元の文化や特産品、自然環境などを地下で支え続けてきたのが下水道です。一方で未来に目を向ければ、新型の疫病や自然災害に対する備え、資源の循環など、新たな価値の創出においても下水道は政策の重要な拠点となるはずです。この度、今治市合併20周年に際して制作されたデザインマンホールはまさに過去から現在、そして未来の今治市を示すデザインになっているのではないでしょうか。
下水道の価値を共に伝えてきたパートナー、今治市様の一層の発展をお祈りいたします。
今治市のこれからの取り組み
■今治の魅力を足元へ詰め込んだ新たなマンホールの制作
下水道は、地域社会を支える重要で身近なインフラですが、その機能・役割などを日頃気にされる方はあまりいないでしょう。今回、皆様に少しでもその役割について知っていただきたく、関心の入り口として、今あるマンホールをご紹介すると共に、合併20周年を記念し新たなデザインマンホールを制作しました。
魅力ある「ふるさと今治」を市内外に発信し、下水道事業の更なるPRとその重要性をご理解いただくため、今後、継続的にデザインマンホールの制作・設置に取り組んでいきます。
■新たな「マンホールカード」
マンホールカードとは、下水道広報プラットホーム(GKP)が企画・監修している下水道広報用アイテムです。全国の717の団体で1,000種類以上のマンホールカードが発行されており、今回制作した「合併20周年を記念したデザインマンホール」を追加申請し2種類のマンホールカードを配布していく予定です。
新たな「マンホールカード」の制作、配布場所などについては今治市公式ホームページ(下水道業務課)において都度情報を掲載します。
追加するマンホールカード(イメージ) ※本イメージは下水道広報プラットホーム(GKP)より許可を得て掲載しています。
【関連サイト情報】
〇今治市公式ホームページ https://www.city.imabari.ehime.jp/
○今治市公式ホームページ(下水道業務課) https://www.city.imabari.ehime.jp/gesuig/
〇今治市戦略的情報発信プロジェクト https://prtimes.jp/story/detail/xJQ2GZFz4EB
〇下水道広報プラットホーム公式ホームページ https://www.gk-p.jp/
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
公開日:2024.09.20