7年目の今季、8月12日にプロ初ホームランを放った茶谷健太選手。育成落ち、チーム移籍などを経て放った一発は、今季の飛躍を予感させるに十分なインパクトだった。一軍定着、レギュラー奪取に挑む期待のショートストップに、初ホームランの感想、今季の飛躍について話を聞いた。
初ホームランを打った瞬間は
「あぁ……レフトフライか」と思いました(笑)
――まずは、プロ初ホームランおめでとうございます! プロ7年目、移籍も経験してようやく出た一本でしたが、率直な思いを聞かせてください。
茶谷 プロ入りから一軍で全く活躍できずにいて、「今年こそ」という思いでいたので、うれしいです。
――打ったのはインコースの少し厳しいボールに見えましたが、どういう意識で打席に立っていたのでしょうか。
茶谷 フルカウントで、追い込まれていましたし、何としてでもランナーを進めなければいけないシチュエーション(※同点の2回表、1死一塁)。その上でずっとインコースを攻められていたので、内寄りのボールは頭に入れて打席に立っていました。
――打った瞬間の感触は?
茶谷 打球がかなり上がったのと、あの日はけっこう逆風だったので正直に言うと「あぁ、レフトフライか……」と思いました(笑)。
――打球が入った瞬間を見たときは?
茶谷 素直にうれしいのと、自分でもビックリしたのと……。とにかく、「うれしい」の一言です。
――「一軍で全く活躍できなかった」という言葉もありましたが、今季は打席数や安打数などでキャリアハイもマーク。特に8月はスタメン出場する機会も多かった。
茶谷 今はもう、試合に「出させてもらっている」という状況なので、そこでなんとかチームに貢献できるようにという思いでやっています。
――「一軍の試合に出る」ことはプロ入りから強く思い続けてきた?
茶谷 もちろんです。「一軍で活躍するんだ」とずっと思いながら6年間やってきました。
――ここまで出場機会が増えた要因を自分ではどう分析していますか?
茶谷 バッティング面に関しては今季、フォームを「イチ」から作り直して、それが良かったのかなと思います。
――「変えなければいけない」という思いはずっとあった?
茶谷 自分の悪い「クセ」みたいなものもありましたし、それは改善しなければいけない。「変えた」ことでそれ(※クセの改善)も自然にできているのかなと思います。
高校の後輩・水上由伸投手(西武)と対戦して、打ちたいです!
――一軍に呼ばれたときというのは、どんな心境で昇格してくるのでしょう。
茶谷 とにかく「やってやるぞ」という思いですね。上がってすぐは結果が出ないこともありましたが、少しずつ数字も残せてきたかなと感じています。
――スタメン出場も増えてきました。
茶谷 試合に「最初から出る」ことはチームの代表じゃないですけど、スタメンで出させてもらっている以上は「なんとかしなきゃいけない」という気持ちはより強くなります。「チームのためになにができるのか」をつねに考えてプレーしています。
――レギュラーシーズンも佳境を迎えつつあります。少ない試合を戦ううえでの「意気込み」を教えてください。
茶谷 本当に「出させてもらっている」という状況なので、そこでなにかを掴んで、良いキッカケにしたいと思います。
――マリーンズファンのみなさんに「プロ野球選手・茶谷健太」のアピールポイントを教えてもらえますか?
茶谷 一番は肩の強さだと思っています。そこは、ファンの方々にも中もして見て頂きたいです。
――ショートと言うポジションにこだわりは?
茶谷 「取れるアウトをしっかり取る」ということは意識していますが、それはショートに限ったことではなくて……。試合に出られるのであれば、どんなポジションでもやるつもりでいます。
――今後、一軍で対戦したい投手は?
茶谷 埼玉西武ライオンズの水上由伸投手は高校時代の1学年後輩なので「勝負したいな」という思いはあります。
――いざ「勝負!」となったら後輩には負けられないですね。
茶谷 はい、打ちたいと思います(笑)。
――ありがとうございます!これからの活躍を楽しみにしています。
取材:2022年8月17日
インタビュー及び記事執筆:花田雪
協力:千葉ロッテマリーンズ
公開日:2022.08.28