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「益田さんに追いつき、認めてもらえるように」来季は全ての面でキャリアハイを目指す千葉ロッテマリーンズ小野郁!【ラブすぽ独占インタビュー】

2022年シーズンを戦い終えた千葉ロッテマリーンズ。5位と悔しさの残るシーズンとなったが、移籍3年目の右腕、小野郁は44試合に登板し防御率1.99と、チームやファンの期待にしっかり応えた。「ラブすぽ」では、そんな小野郁に今季を振り返り、また来シーズンへの想いを語ってもらった。

「50試合登板」の目標に届かず
悔しさの残るシーズンになった

――ロッテに移籍して3年目のシーズンが終わりました。ホールド数や防御率などでキャリアハイをマークしましたが、改めて今季を振り返ってください。

小野 シーズン前から目標としていた50試合登板に届かなかったことが、まずは悔しいです。投げさせてもらうシチュエーションも6回が多くて、7回、8回を任せてもらえる機会が少なかったことも、自分の中では「まだまだ」という思いが強いですね。

――数字は残しても「もっとやれた」という思いが強い?

小野 そうですね。今季はコロナに感染してしまって離脱した時期もあったので、それがなければ「50試合は投げられたのかな」という思いもあります。その一方で7回、8回を投げているピッチャーと比べて自分はまだ信頼度が足りていないんだろうな、という思いももちろんあります。(7回、8回を投げる機会が多かった)東條(大樹)さんやゲレーロにまだまだ追いつけていないんだなと。

――来季は改めて「50試合登板」「セットアッパーのポジション」を目指していく。

小野 しっかり練習して、今季よりも後ろのイニングを任せてもらえるようになりたいと思っています。

――とはいえ、移籍後の3年間はしっかりと成績を残せています。

小野 「慣れ」も大きかったと思います。昨年、一昨年は「投げさせてもらっている」部分も多かったと思うんですけど、今季は抑える場面も増えましたし、自分でポジションをつかみ取れた、という意識はあります。

――今季、成績が伸びた要因はどう感じていますか。

小野 特に何かを変えたということはないです。ただ、投げる場面によって気持ちが変化することが少なくなった気はしています。昨年まではリードする場面で投げたときに少しテンパってしまう部分があったんですが、今季はそれがなく、いつも一定の気持ちで投げることができました。

――小野投手自身が飛躍を遂げた一方で、チームは2年連続の2位から今季はBクラスという結果に終わりました。「チーム」として見た時、今季をどう感じていますか。

小野 目指しているのはリーグ優勝、日本一なので、もっと何かやれたんじゃないかという悔しさはあります。

――マリーンズとしてはシーズンが終わっても、クライマックスシリーズや日本シリーズを戦っているチームがいる。そういう現状をどう見ていましたか。

小野 クライマックスシリーズも日本シリーズも「レベルの高い試合をしているな」という印象です。だからこそ来年は自分自身がそこで投げたい、あの場所に立ちたいという思いが強いです。過去2年間、1試合ずつクライマックスシリーズで投げさせてもらっていますが、ともにリードを許した場面でした。今度はリードしている場面で投げたい――。そういう気持ちでいます。

益田さんに追いついて
いつかは認めてもらえるように

――今年のオフはどうやって過ごす予定ですか。

小野 秋季練習が終わったら一度ゆっくり休んで、12月後半くらいから体を動かして1月からの自主トレでしっかりやれるように準備したいと思っています。

――少し気の早い話ですが、自主トレや来季へ向けて取り組みたいことがあれば教えてください。

小野 この2年間、益田(直也)さんと一緒に自主トレをやらせてもらっているんですけど、自分の中でも良くなっている手ごたえがあるので、来年もお願いしたいと思っています。

――やはり、あれだけ実績のある投手との自主トレは得るものも大きい?

小野 益田さんは僕より7歳上なんですけど、まだまだランニングでも勝てないですし、体力面、ピッチング面で勝てる部分が全然ないです。具体的に何かを教えてもらう、というよりはその背中を見ながら「いつか益田さんを追い抜かなければいけない」と思いながらやらせてもらっています。

――益田投手に追いつく、ということは当然先ほどから話されているセットアッパーやクローザーといったポジションも見えてきますよね?

小野 益田さんに追いついて、認めてもらって、任せてもらえるようになりたいです。

――来季からは監督に吉井理人さんが就任されます。どういうイメージを持たれていますか?

小野 投手コーチ時代は選手とコミュニケーションをとってくれる方という印象が強いです。たくさん話しかけてくれましたし、距離感も近いのでいろいろと相談したり、分からないことがあればまずは吉井さんに聞く、という感じでした。もちろん監督になられて、コーチ時代と「同じ」ということにはならないと思うんですけど、そのあたりはこれから少しずつ新しい関係性が生まれるのかなと。

――ありがとうございます。最後に、改めて来季へ向けての目標を聞かせてください。

小野 まずは「50試合」を目標にして、すべての面でキャリアハイを目指してやっていきたいです。そうすれば当然、チームの結果にもつながると思うので、少しでも優勝へ向けた力になれるように頑張ります。来季も引き続き、応援よろしくお願いします!

取材:2022年10月19日
インタビュー及び記事執筆:花田雪
協力:千葉ロッテマリーンズ