「かゆくなる前に塗り薬」な監督法
昨季は4位に終わった福岡ソフトバンクホークス。2022年度の予想は3位とした岩本勉氏。理由は、常勝を誇ったホークスが、ずっと崩れたままの訳がないと語る。また昨季は30試合登板の防御率4.03とらしくない成績に終わった森唯斗投手も疲れが癒えてくるはずで、抑えが定まってくるのは大きい。
さらに何といっても、福岡ソフトバンクホークスは新しい選手が出てくるチームだ。今季の期待の選手として砂川リチャード、真砂勇介らの名が挙がる。
新監督となったのは藤本博史監督。実は岩本勉氏の初被弾は、藤本博史氏だったという。球場に取材に行くと「おー、ガンちゃん!いつもワイドショー見とるで!」と話しかけてくれる気さくな人柄で、おそらく選手との対話も豊富だろうと語る。
2軍で若い選手を見てきて1軍監督になって開花させるのは、最近よく見られるケースだ。昨季のセ・リーグを制した東京ヤクルトスワローズの高津臣吾監督は17年から19年まで2軍監督を務めた。パ・リーグを制したオリックス・バファローズの中嶋聡監督も19年から20年途中で1軍監督代行になるまでは、2軍監督として経験を積んだ。
そして藤本博史監督は、19年から福岡ソフトバンクホークスの3軍監督を務め、21年は2軍監督。若手を存分に見てきている。「かゆいところに、かゆいと気が付く前に塗り薬を塗るような」と独特の表現で、藤本博史氏の監督の方向性を語っている。
収録:22年1月11日
公開日:2022.02.14