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トレーナーの第一人者/齊藤邦秀が語る今後のフィットネス業界の進化とは?

関わり方は無限大。1つの概念に縛られない

ーフィットネス業界に来てよかったなと思うことはありますか。

「毎日ですね。自分の好きなことでお金をいただけるのがまず1番。そして関わった人たちがいろんなシーンで幸せになれるというのはやりがいがありますよね。自分のプログラムを受けてくれた人たちがどんどん体が変わっていったり、指導したスポーツ選手や学生たちが成績を残したり。それの繰り返しです」

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ーこれからフィットネス業界に携わりたいと思っている人たちは、どんな勉強をしたり、マインドを持っていたらいいのでしょうか。

「とはいえ、一口にフィットネスと言ってもいろいろな働き方があるので、それを見てほしいなと思いますね。現場での指導のイメージが強いし、僕自身も今でもやってはいますが、それはベースであって終わりじゃない。そこで培ったものを1対1の指導だけじゃなくてマスで何ができるかということですね。その視野が少ないと、何年か店舗で働いて辞めたり、独立してパーソナルジムを持つという方向ばかりに流れていく気がします。それはもったいない。例えば今、東急スポーツオアシスが”WEBGYM(ウエブジム)”というのをやっていますよね」

ー家でできるものですよね。

「そうです。無料会員に加え、課金すればWeb上でパーソナルトレーナーが教えてくれるわけです。そういう仕組みそのものを作ることもフィットネス業界の仕事ですよね。他の業界で培ったスキルを活かせる、ということです。自分は最近IoT業界に関わって、自分の知見を活かしています」

ーフィットネス業界に挑戦したくても、”もう遅いだろうか”と思う人も多いと思います。

「そう思います?でも全然遅くないですよ。むしろ他の業界でいろんな経験、スキルや人脈があれば、フィットネス業界に活かせるし、逆にフィットネスをもともといた業界に引っ張ってきてジョイントでなにかやるということもできるでしょうし。関わり方は無限大です。”この業界にいたらこの業界だけ”とか、”この会社に入ったらこの会社だけ”という概念が、まだまだ日本は強いような気がします」

ー今後の齊藤さんのビジョンを聞かせてください。

「もう少し、対法人の仕事で自分の知見を入れられるところを増やしていきたいことと、ライフスタイルのマネジメントの”コミュニティ化”。オンラインとオフラインのコミュニティをそれぞれ作って会員制度にしようと思っていて、これはもうすぐ始めようとしています。あとは学校での取り組み。体のことを子どもたちはあまりにも先生たちから教えられないと感じているので、教育委員会なども関わながら、部活やダイエットも含めて食事から指導していきたいと思っています」

【インタビュー】有限会社Wellness Sports代表 齊藤邦秀

◆経歴◆
1972年、山形県生まれ。有限会社Wellness Sports代表。NESTA(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会) JAPANエグゼクティブオペレーショナルチーフ。東京学芸大学教育学部生涯スポーツ専攻運動処方専修卒業。学生時代からスポーツトレーナーとしての活動を始め、卒業後に本格的にトレーナーの道に進んだ。2004年に32歳で独立し、Wellness Sportsを設立。現在は、運動・栄養・ストレスマネジメントを統合させた「ライフスタイルコーチング」を提唱し、個人へのトレーニング指導だけでなく、医師や理学療法と連携したメディカルフィットネスプログラムの開発、企業の健康経営のサポート、行政・学校での講演、トレーナー育成、メディア出演などさまざまな活動を行っている。

【取材元】スポジョバ〜スポーツ業界に特化した求人メディアサイト〜
取材・構成=久下真以子

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