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選手とファンをつなぐ「スポーツを伝える存在」の意義とは?

スポーツライター佐藤主祥氏インタビュー④

ーー哲学的な質問になりますが、「どうしてスポーツを伝える存在が必要なんだろう」と考えることが、私自身あるんです。佐藤さんはどう考えますか?

佐藤:世の中に娯楽がいっぱいある中で、これほど世界中の人が一体になれるものってなかなかないと思うんですよ。1つの大会や試合、プレーに歓喜して感動して輪が生まれるのって素敵なことですよね。今は新型コロナウイルスの影響でスポーツシーンを見ることは難しいけれど、アスリートがSNSなどを通じて今できることを発信し続けて日本の方々に元気を届けているのはすごく価値のあること。そんなアスリートたちの「伝えたい思い」に対してお手伝いできる存在でありたいし、どんどん僕たちメディアを利用してほしいとも考えています。

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ーーそういう意味では、スポーツライターは選手とファンのつなぎ役でもありますよね。

佐藤:「本当に届けたいことを届ける存在」ですね。新聞だって配達員がいないと皆さんの家に届かないのと同じで、スポーツの感動や選手の伝えたいこともメディアがないとファンに届かない。スポーツライターは、「届ける仕事」なんだと思います。

ーーこれからスポーツライターを目指す人に、アドバイスはありますか。

佐藤:取材する相手を「好き」になって、思いを届けてほしいということですね。あとはいきなりスポーツライターになれなくても、割り切って地道に積み重ねてほしいです。例えば僕は今に至るまで時間はかかりましたけど、スポーツ以外のメディアで「執筆」について学んだり、スポニチで「スポーツの知識」を深めたり、スポーツライターになるためのスキルを順番に習得していきました。続けていくことによって世界が広がって、結果的に行きたいところに行けると思うので、諦めずにチャレンジしてほしいです。

ーー佐藤さん自身の今後の夢を聞かせてください。

佐藤:やはりオリンピックを目標にしてきたので、そこは目指したいです。オリンピックの現場に立てるフリーのジャーナリストって限られていて、トップレベルじゃないと難しいんですよ。東京大会以降も含めて、いずれは自分がその立場になれるように頑張りたいですね。またオリンピックだけでなく、各競技の世界選手権やW杯など、大きな大会を任される存在になりたいです。そのためには、ここからまた地道に「継続」していかないといけないですね。

【インタビュー】
佐藤主祥(さとう・かずよし)
◆経歴◆
1991年、宮城県生まれ。東京スクール・オブ・ビジネス卒業。中学から11年間新聞配達を続けたのち、スポーツライターに転身。スポーツをオールジャンルで取材。「東洋経済ONLINE」、「スポルティーバ」、「Rallys」、「KING GEAR」、「アントレSTYLE MAGAZINE」、「アルペングループマガジン」、「GATHER」等で執筆中。大のジャイアンツファン。菊池雄星・筒香嘉智世代。

【取材元】スポジョバ〜スポーツ業界に特化した求人メディアサイト〜
取材・構成=久下真以子


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