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「叩き上げのベビーフェイス」元キック界のスターは、なぜプロ志望者を正社員で募集するのか?

株式会社アニバーサリー「HAYATO GYM」三宅裕二氏インタビュー

ーープロ選手志望者を正社員で募集しているんですね。

三宅:正式に言うと、「選手 兼 インストラクター」です。選手としての練習をしながら、会員様へのインストラクターとしても仕事をしてもらいます。
練習で培った技術を指導にもつなげられる。そして会員様にも選手としての活動を応援していただきたく、この職種を作りました。

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ーーこういう形で募集しているジムは珍しいのでしょうか?

三宅:はい、正社員として福利厚生完備で年2回の賞与もついているのはうちだけなのではないでしょうか。キックボクシングの選手って、選手活動だけで食べていくのはすごく難しいことなんです。スポンサーがつくというのは、1%くらいの割合の世界なんじゃないですかね。
ほとんどはアルバイトをしながら練習に励んで、試合前になったらアルバイトを1週間休んで、その間は稼げなくて…という形なので、地方から出てきて1人暮らしとなると大変なんです。
そういった選手たちにいい環境を与えればもっと強くなれるのではないかと思ったので始めました。
ジムとしても、現役の選手に指導してもらった方が質が上がる。集中できる環境で練習も仕事もしてもらえたらいいなと考えています。

ーー選手の目線で見ても、指導を経験することで得られるものは大きそうです。

三宅:僕が教えたことをその選手が自分なりにアレンジしたり理解して会員様に教えるのが、一番落とし込めるじゃないですか。
僕自身も現役時代にインストラクターをさせてもらって、そうやって理解を深めていたので、うちの子にもそうなって欲しいなという思いがありますね。

ーー三宅さんはスタッフにどんな指導を心がけているのですか。

三宅:特にマニュアルはないですけど、会員様が楽しく過ごせるように、自分たちも楽しく仕事をする。ジムを清潔に保つ。挨拶をしっかりする。当たり前のことを徹底しています。1回1回の接客態度や会話でお客様の気持ちって変わりますよね。
「こんにちは!」「お疲れさまでした!」って言われないようなジムは行っても楽しくない。僕だってご飯食べに行って「いらっしゃいませ」も言われなかったら、もうまずく感じますからね。
会員様が会費を払って楽しんでくださっている、その意識だけは忘れないようにしています。

【インタビュー】株式会社アニバーサリー「HAYATO GYM」代表取締役 三宅裕二
◆経歴◆
1977年、茨城県生まれ。株式会社アニバーサリー代表取締役「HAYATO GYM」会長、インストラクター。元プロキックボクサー。リングネームは「HAYATO」。UKF世界スーパーウェルター級王者、K-1 WORLD MAX 2008 日本代表決定T 準優勝などタイトル多数。23歳でプロデビューを果たし、「叩き上げのベビーフェイス」のキャッチフレーズで人気を博す。趣味はオーディオと子育て。

【取材元】スポジョバ〜スポーツ業界に特化した求人メディアサイト〜
取材・構成=久下真以子
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