日本代表の大黒柱「リツ」のバスケ界に対する思い
パリ五輪後も大忙しの高田真希選手が「ラブすぽ」初参戦
アスリートをゲストに迎え、現場のリアル感にこだわってスポーツの魅力を発信し続ける「ラブすぽ」。これまで野球関係のゲストをメインにお呼びすることが多かったのですが、今年は五輪開催年、日本選手団の大活躍もありオリンピアンをお招きしたいと以前から考えておりました。「ラブすぽ」司会のDJケチャップさんが以前仕事でご一緒したことがあった女子バスケ日本代表キャプテンの高田真希選手とパリ五前の輪壮行会で再会したご縁をきっかけにトークショーが実現! パリ五輪が終わってからのお疲れの中、また帰国後も連日メディア出演などで大忙しの中、「ラブすぽ」に来てくれました。
高田真希選手、ティップオフ早々いきなり女の子を泣かす!?
今回は普段の「ラブすぽ」と違って野球ファンではなく、バスケットボールファンのお客さんがほとんど。100人ほどで埋め尽くされた会場の約9割が「ラブすぽ」初参加ということで、MCの血が騒いだ自分も30分前から前説で盛り上げました! 毎回参加してくださる常連の、残り1割のお客さんからの温かい拍手もいただいて、会場は早くもヒートアップ! この日は新学期を迎えたばかりの小中学生もたくさん駆けつけてくれて、バスケットボールの人気の高さを感じた瞬間でした。
まず初めに驚いたのが高田真希選手のファンは女性が多いということ。聞くところによるとWリーグのレギュラーシーズンでも会場は女性ファンが多いみたいですね。そして19時ちょうどにティップオフ(野球関係のゲストの時はプレイボールと呼んでいますので、今回はバスケに寄せてみました)。
「ラブすぽ」のポリシーとして、皆さん同じ金額をお支払いいただいているということもあり特定の方だけが当選するプレゼント企画は行わない。そして後方の方やサイドの方の近くにも必ずゲストが歩いて挨拶をするということを行なっております。今回ももちろん冒頭でケチャップさんと高田真希選手が、まずは全員のお客さんの近くを通りがかったのですが、高田真希選手が小学生の子どもの前を通って優しく接してあげたところその子は大号泣。自分がプレーするスポーツの憧れの選手が目の前で優しくしてくれたらそりゃ感極まっちゃうよね。これには司会のケチャップさんも「冒頭から泣かさんといて」と思わずもらい泣き。そして高田真希選手は「自分に対してそこまで喜んでくれるなんて驚き」ですって。あなた自分では気づいてないかもしれませんが、女子バスケ界の生きる伝説ですからね。
パリ五輪を終えて3週間経った心境
まずはパリ五輪の話から。前回の東京五輪では銀メダルを獲得した女子バスケ。今回もチームとしては2大会連続のメダル獲得を目標に臨んだ大会でしたが、それが叶わずとても悔しかったそうです。ただ改めて、目標に向かっていく過程の大切さを感じられたそうです。2021年の東京五輪後、3年後のパリ五輪でのメダル獲得に向けて毎日全力で過ごすことができ、その上で臨んだパリ五輪では予選敗退でしたが、「もっとあの時こうすればよかった」というような後悔が全くないくらいやり切れたし、今後に必ず経験として役に立つと、次にいい意味で切り替えられる清々しい気持ちだそうです。
さすがベテラン、そしてチームのキャプテンですね。今シーズンも自身が所属するデンソーアイリスと契約を無事に更新されたことを発表すると会場からは大拍手。ケチャップさんから4年後のロス五輪について聞かれると、「年齢のこと(今年35歳)もあるし、4年後はさすがに期間としては長すぎる。まずは先のことまで深く考えず、目の前の1年に集中してその1年が終わったときに次のことを考えたい」。とりあえずは10月12日から始まるWリーグにまずは気持ちを切り替えて1年間臨みたいとのことでした。それにしても4年に1度のオリンピックってアスリートにとっても、ファンにとっても大きな大会ですね。高田真希さんの表情からその過程の過酷さと覚悟を感じました。
2020年にアスリートと社長の二刀流スタート!
2020年、アスリートでありながら会社を設立。以前からイベント好きでプロデュースする立場でイベントを起ち上げたいという動機だそうです。きっかけはファンの皆さんと触れ合い、自分と触れ合ったファンが「女子バスケの選手で日本代表なんだ? じゃあ一度会場に足を運んでみようかな?」と思って欲しい感じたとのこと。その後にコロナでプロスポーツが制限された時期などを経験しましたが、その時も周りがどうこうという気持ちよりも「自分自身が出来ることは何だろう?」と考えた上でオンラインでのイベントなどを手掛けたそうです。「この辺のお話はトークショーというよりはマーケティングセミナーやな」とケチャップさんも突っ込んでいました。
自身が金髪に髪を染め上げているのもブランディングの一環。名前を憶えてもらえなくても「女子バスケの金髪の選手」と認識してくれる方は多いので、それがすごくありがたいとおっしゃっていました。ですけど今更髪色を元に戻せないのが今のお悩みだそうです(笑)。意識的にメディアに出演するようにしているのも、「女子バスケを普及したい」という一心とのこと。その昔リーグ戦でお客さんの数が少ない時期を経験してきたので、パリ五輪前の壮行試合で有明アリーナに1万人を超えるお客さんに足を運んでもらったときは、嬉しいとともに「やっとここまで来たな」としみじみ思ったそうです。
そのほか、トム・ホーバスヘッドコーチのこと、仲の良い選手の定義についてなどを熱く語る高田真希選手。今のところは指導者を目指していないという自身の見解も教えてくれました。バスケ界の発展や、選手自身のプロヂュースに関して、現役のアスリートでここまで深く客観的に考えている方っているんですかね? 高田真希選手の哲学というか、考え方に終始、背筋が伸びる思いでした。
この日参加の中学生がバスケットボールを持って来ていたこともあり急遽、子ども限定のパスの実践練習が始まると、会場は大盛り上がり。一生忘れられない思い出になってくれたらこちらも嬉しいですね。
そして恒例の2ショットタイムのあとは質問タイム!
パリ五輪、男子バスケのフランス戦、最後の4ポイントプレーについての質問に対する高田真希選手の見解は実に興味深かったです。バスケに対してストイックな姿勢を感じました。そして小学校低学年の子どもが高田真希選手の目の前に出てきて直接「どうしてそんなに背が高いんですか?」という質問に会場は笑いに包まれました。
とてもかわいらしい健気な雰囲気に会場はあったかくなったのですが、その笑い声に恥ずかしくなったのかその子が泣き出してしまって。そうだよね、せっかく大勢の大人の前で手を挙げて勇気出して質問してくれたのに本当にごめんねー。あれ? 高田さん子どもさん泣かせるの2回目ですか?(笑)
その他フリースローの時に何を考えているか? といった質問や、ルーティーンのこと、他の競技で仲の良い選手のこと、好きな音楽のこと、練習をさぼりたい時はどうモチベーションを持っていくかという中学生からの質問に対して真摯に回答する姿も素敵でした。そしてMLBドジャースのあの選手の結婚のことなどにも話が広がり、大盛り上がりの中、恒例の集合写真撮影となりました。
現役でありながら本当にいろんなことを考えている高田真希選手、さすがベテラン、さすがキャプテンといった存在感と頼もしさでしたね。物事をガッツリ近くで見る時もあれば、時折一歩外から客観視したり、たまには上に登って俯瞰で自分自身を見ているとでも言いますか、さまざまな視点をもっていることに感心させられてしまいました。現役のアスリートでありながら社長業にも忙しい高田真希選手のこれからに、ますます期待が高まります。
今後のトークショー予定
「ラブすぽ」今後の開催予定は以下の通りです。皆さん、ふるってご参加ください。
10月7日(月)工藤公康さん(元プロ野球選手・監督)
10月25日(金)銀次さん(元プロ野球、東北楽天)
11月5日(火) 中畑清さん(元プロ野球選手・監督)