良質な睡眠は疲労回復に効果的〝睡眠スイッチ〟で快適な眠りを
質の良い休養は走りのパフォーマンスの向上に欠かせない要素の1つです。ハードなトレーニングに比例して疲労が蓄積し、疲労が回復しないまま次のトレーニングを行うと怪我の原因になったり、体調不良などを引きおこしてしまう。身体だけでなく頭(脳)も疲れます。
そこで大切なのが「睡眠」。人の身体は睡眠中に疲労を回復し、トレーニングなどで受けたダメージの修復を行っていると言われています。だからこそ睡眠の質は大事にしたいですね。平均7~8時間の睡眠時間が取れるとベスト。日常的には無理でも、例えばレースに出場する週だけでも意識的に睡眠を多くすると、かなり身体のコンディションも変わってくると思います。睡眠の質も上げたいですね。
自分のなかでいくつか〝睡眠のスイッチ〟を作っておくと良いでしょう。例えば、僕の場合はパジャマを着ることと、寝る直前に白湯を飲むことで自然と睡眠の態勢に。また、寝室は夜に寝る時以外は行かないようにして、脳に「ここは寝る場所なんだ」と刷り込ませている。睡眠モードに切り替えることが大切です。
セルフモビライゼーション
無理なく関節を繰り返し動かすことで可動域を改善し、身体の筋肉の緊張をほぐします。就寝前に行うとリラックスし、睡眠の質の向上につながります。身体の状態をチェックした後はこの3種目を実践してほぐしてください。
【STEP1】足を横に倒す
座ってひざを曲げた状態から足を左右にパタンと倒します。力を入れず、自分の身体の重みに任せるように、脱力しながら倒すのがポイントです。
【STEP2】片足で行う
片足を前に伸ばし、逆側を手前に曲げて座ります。足首全体を左右に動かしてください。自分で動かすというよりも、誰かにさすってもらっているようなイメージでゆるく動かすのがポイントです。
【STEP3】両足で行う
両足を前方に伸ばしたら、足首全体を左右に動かしてください。この動きも誰かにさすってもらっているようなイメージで、ゆるく動かしてください。
【出典】『「山の神」神野大地の必ずやるべきランニングバイブル』 著:神野大地
【書誌情報】
『「山の神」神野大地の必ずやるべきランニングバイブル』
著:神野大地
青山学院大学時に「山の神」として一躍脚光を浴び、箱根駅伝4連覇に貢献した神野大地氏。彼が日々実践するトレーニングとランニングメソッドを初心者ランナー向けにまとめた一冊。元々は学生時代、ケガに苦しみ思うように走れなかった時期に、食事やセルフケアを見直しトレーニング法を身体に負担のかからないように改善するなど、様々な改革を実行した神野氏は大学卒業後も自身が考案したトレーニングでケガを予防しながら記録を伸ばしています。正しいランニングフォームで走ることはもちろん重要ですが、走り始める前のストレッチ法や、ランニング後のセルフケアの仕方などランナーの心構えとして知っておきたい実践法を紹介。
公開日:2024.07.19