低体温で血流が悪いと風邪を引きやすい
横隔膜を上下させる腹式呼吸は、息を大きく吸うときに、胸郭を広げて横隔膜を押し下げます。同時にお腹を膨らませるので、内臓がマッサージされます。次に、息を吐きながらお腹を縮めることで、横隔膜が引き上がります。
この横隔膜の上下運動を意識して行うことで、肺から心臓、内臓、全身へスムーズに血液が巡っていき、血流がアップするのです。
一度、腹式呼吸を数回実践してもらうと感じられると思いますが、血の巡りが良くなり、体がポカポカと温かくなるのが分かるはずです。手先や足先まで、十分に酸素を行き渡らせるためにも、本書で紹介する呼吸エクササイズをぜひ実践してみてください。
血流がアップすると、体温が上がります。体温が上がると血流が良くなります。相乗効果が生まれるのです。後ほど詳しく説明しますが、冷え症の方は、血流を上げることが冷え症を改善するキーワードになります。
低体温の方は、血液中の白血球やリンパ球などの働きが低下します。低下してしまうと、ウイルスや細菌と戦う力が弱くなってしまいます。しかし、体温を上げるこで、血液中の白血球などの働きが活発化し、免疫力がより向上するのです。
近年では、新型インフルエンザウイルスや、新型コロナウイルスが世界的に広がり私たちの生活に脅威を与えています。これらのウイルスから身を守るためにも、免疫力を高めることはとても重要になってきます。
免疫力アップは、腸内環境を整えること、十分に休息・睡眠を取ること、規則正しい食生活、適度な運動、そして、呼吸が大事になると言っても過言ではありません。
出典:『一流が実践する人生を変える呼吸法』著/宮﨑裕樹
【書誌情報】
『一流が実践する人生を変える呼吸法』
著者:宮﨑裕樹
人間が健やかに生きていくうえで大切な呼吸を整えることで、腹横筋、肩甲骨などの体幹部や臓器を活性化し、ストレッチやトレーニングの効果を飛躍的に高めるメソッドを紹介する一冊。一流のスポーツ選手や数多くの芸能人が、実際に取り組んでおり、健康を高めつつ、ストレスを軽減した生き方のヒントがここにあります。
公開日:2021.12.06