うつ・パニック障害・自律神経失調症の違いとは?
●病名を知るのが治療の第一歩
精神的な原因による体調不良と自律神経からくる不調は一般的には混同されがちです。最終的な診断は病院で行う必要がありますが、それぞれの特徴を簡単にご紹介します。
【うつ】は気分が沈むことが多くなり、自分を追い込んでしまったり、趣味や今まで楽しかったことがつまらなく感じられ、他者との関わりを煩わしく感じることも。精神エネルギーが著しく低下、行動力ややる気が激減します。
【パニック障害】は急な不安感などをきっかけに、呼吸障害や手足の震えや動悸など、自分で制御不能な症状が発生します。交感神経が優位になり、行動的なパフォーマンスが突き抜け過ぎて、副交感神経優位の状態に切り替わるのが難しく、呼吸や脈が乱れてしまいます。閉所や緊張する場面で、突然自分をコントロールできなくなってしまうことも。
【自律神経失調症】は生活習慣やストレスなどにより、交感神経と副交感神経のリズムが崩れ、体調不良(腹痛・下痢・頭痛・動悸・吐き気・めまいなど)などを引き起こす状態。トータルパワーが慢性的に落ちている状態で、精神的な病気と異なり、余裕がない・環境が悪いなど周りの状況に影響を受けやすく、末梢神経全体に影響が出て、体の痛みなどの制御が効かなくなります。
うつ・パニック障害・自律神経失調症チャート
正式な診断は病院で行う必要があります。あくまで簡易的な診断になりますが、自分がどれに当たるのかその傾向判断のためにチェックしてみましょう。
【出典】『原因不明の腰痛は自律神経が9割』
著:小林弘幸/順天堂大学医学部教授 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
順天堂大学医学部教授。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。スポーツ庁参与。順天堂大学医学部卒業、同大学院医学研究科を修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、現職。自律神経研究の第一人者として、トップアスリートや文化人のコンディショニング、パフォーマンス向上指導に携わる。『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム)、『死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい』(幻冬舎)など、著書も多数。
病院で検査してもわからない……。原因不明の腰痛を“自律神経”から改善する一冊。国内でおよそ3000万人が悩んでいるとも言われている『腰痛』。
腰痛の原因はぎっくり腰やヘルニアなど様々ですが、実はその80%以上が原因不明と言われています。コロナ禍でカラダを動かすことが少なくなったため、「座りっぱなしだったから」「運動不足だから」と腰痛の原因を運動不足や筋肉疲労によるものだと思い込み、原因を突き止めようと病院を受診しても、結果は『異常なし』。よくわからないまま筋弛緩剤や炎症を抑える薬だけ飲むも、なかなかよくならない、という人が多くいます。また、腰痛は気になるがゆえにインターネットで検索すると、ガンや膵炎などの症状と一致することもあり、長く続くと不安に煽られて毎日楽しく生活することができなくなってしまうことも。そんな長引く謎の腰痛ですが、それはストレスと自律神経の乱れから来る現代病『心因性腰痛』かもしれません。本書では、そんな原因不明の腰痛を持つ人に向けて、自律神経の名医が腰痛の原因になっている自律神経を整えて痛みを取る『心因性腰痛』の改善法を紹介します。リラックスするための入浴法から腸がよみがえる食事法、心を軽くするために必要な考え方、生活習慣など、誰でもすぐに実践できる心因性腰痛の改善法を掲載します。しつこい痛みで、マッサージ・整体・針など、どんなに骨や筋肉への治療を試しても良くならない腰痛をお持ちの方にはぜひ読んで頂きたい一冊です。
公開日:2022.03.09