12球団完全データファイル2021
両リーグ、前年最下位チームが優勝を果たしという前代未聞のシーズンとなった2021年。12球団の詳細なデータをもとに、今季の戦いぶり&来季に向けた課題、期待値を完全掲載!
【パリーグ優勝】オリックス・バファローズ
【2021シーズン成績】
70勝55敗18分
勝率 .560
得 点 551 ③
失 点 500 ②
本塁打 133 ①
盗 塁 50 ⑤
打 率 .247 ①
防御率 3.31 ②
【今季PLAYBACK】最下位から巻き返しV!若い衆が次々と本格化
日本シリーズでは惜しくも敗れてしまったが、25年ぶりのリーグ優勝を果たし、充実一途のオリックス。先発陣では山本由伸が18勝5敗、防御率1・39の圧倒的成績で投手五冠に輝けば、2019年のドラ1左腕・宮城大弥も13勝4敗、防御率2・51と早くも本格化。田嶋大樹、山﨑福也も100イニング以上を投げ、防御率3点台。活躍すべき投手がしっかりと活躍した。
野手陣も新戦力が勝利に貢献。30歳を迎えた杉本裕太郎がついに覚醒し、32本塁打で初の本塁打王に輝けば、宗佑磨がコンバート先のサードに定着。紅林弘太郎も球団初の10代2ケタ本塁打を達成した。 杉本に続く5番打者は流動的だったが、T‒岡田が17本塁打、モヤが13本塁打を放っており、パンチ力がじわりと効いた。
恐るべきはリリーフ陣。メジャーから帰ってきた平野佳寿が守護神を務め、ヒギンス、富山凌雅、比嘉幹貴、山田修義らが防御率1〜2点台。さらにK‒鈴木、漆原大晟、能見篤史、村西良太、吉田凌なども控え、「3連投なし」のチーム方針を完遂。絶対的な存在こそいないが、常にフレッシュなリリーフ陣を保ち、好成績をアシストした。
「勝利と育成の両立」を達成した中嶋監督。その手腕は「ナカジマジック」「中嶋イリュージョン」といわれ、捕手出身らしく意表を突く戦術が目立った。日本シリーズでヤクルトに敗れた原因は、やはり経験の差か。若い才能が溢れる一方で大一番での勝負でミスも出た。まだこれからの若いチーム。ぜひとも常勝ロードに乗りたい。
ぶっちぎりの活躍を見せた山本由伸に吉田正尚、杉本裕太郎、メジャー帰りの平野佳寿とタレントがズラリ。ただ、盗塁は福田周平の9盗塁が最高。走れるメンバーは揃っているだけに得点力はもう少し上積みが見込める…?
出典:『がっつり! プロ野球(30)』
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公開日:2022.02.05